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似合わない 1
あれ以上ぐずぐずしていたら蹴っ飛ばされた事だろうけど、ジエンが手を貸してくれたのはなんだか意外というか嬉しいような気持ちもあった。
だけどヴェネッタは、変じゃないだろうかと廊下の窓ガラスに映る自分を見てみたりする。
見てくれなんて今まで一度だって気にした事無かったし、誰も興味ないだろうと思っていたから。
自分なんかが頑張ったところでなんの影響もないのではないかと思いながらもヴェネッタはとぼとぼと寮の出口まで歩いていく。
すると、外にはもう先に来ていたらしいイヴィトの姿があった。
Tシャツにジャケットに、という結構シンプルな服装だったが体格が良い所為か顔の所為かそれだけで決まって見えて
おしゃれして来てねと人に言っただけの事はあるなと思ってしまう。
なんだか制服じゃない彼は新鮮で、別の人みたいで、
なんと声をかけて良いか分からず、ヴェネッタは一直線しかない出口で変にモタモタしてしまった。
「…あれ、ヴェネッタ…先輩?」
一生同じ場所をうろうろしていたヴェネッタに気付いたイヴィトが顔を向けてくる。
もう逃げられなくなって、ヴェネッタは観念してそちらに近付いて行った。
「あ…、うう…お、お待たせ、い…致しまして……」
「えー!綺麗!髪まとめてるのもええやん!」
「ひゃ…っ」
イヴィトは大声で褒め散らかしてくれて、ヴェネッタは顔が熱くなって走って逃げたくなったが
緊張しすぎて身体が全然動かない。
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