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傷付けられないで。 5

「俺は先輩のこと近くで見ていたいって思うんや…先輩の目に映りたくて… …楽しそうに話す先輩の一番近くにいたいって… 先輩の事なんでも知りたくなるし…構いたくなるし… もしも居なくなったらって思ったら…すごく怖い… あんな目に遭わされてたら頭に血が登って…わけ、わからんくなる… でも俺は……俺のために先輩のこと見て、追いかけてる 全部俺が勝手にしてる事やから…」 イヴィトは力無くヴェネッタから手を離した。 そんなに必死に、どうしてなのだろう。 自分なんかに? ヴェネッタは不思議で堪らなかったけど、何故かまた涙が込み上げてくるのだ。 「ごめん…ヴェネッタ先輩のこと困らせたいわけやないんよ… ただ…俺はそう想ってる…俺は俺のわがままで、先輩の事勝手に助けようとしてるだけやから… 本当はもっと…頼ってくれたっていいし… …いや…、俺のことなんて気にせんでも…いいんやから…」 どこか申し訳なさそうに目を逸らしながら、イヴィトは後半にかけてぼそぼそと呟いている。 「俺は…先輩が何かに一生懸命な姿が好きや… 何かを作ったり考えてたり、…レンシーの事とかも…な。 今まで色々大変やった先輩は…これからもっと自分のやりたい事とか沢山して欲しいなって思う… もっとたくさん笑ったり…、楽しい事いっぱいしてて欲しい… そんな先輩の邪魔をする奴は、例え俺でも許せんから」 どうして、そんなことを。 ヴェネッタは我慢していたのに涙はぽとりと一粒溢れてしまった。 笑ってて欲しいとか、楽しいことをしてもいいだなんて今まで誰だって言ってくれなかったのに。

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