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島の外の人 2
島にも小さな学校があって、同じくらいの年の子ども達と共に勉学はしていたけれど
18歳になれば、魔法を授かっている者の義務として、内地のハートン学園に通わなければならない。
夫人からは、島の常識と内地の常識は違うのだから他の貴族の坊ちゃんに失礼がないように、とか
悪い事には巻き込まれないように、と実に親らしい釘を刺されていたが
辺境伯は、折角の青春なんだから好きなコを取り合って殴り合いでもしろ!俺のようにな!がはは、みたいな事を言っていて全く参考にならないような感じだった。
3つ下の弟は、いいなー、と言っていたがまだ幼い下2人の弟達は、行かないで、と泣きじゃくって
長期休みの時には帰ってくるよと約束をした。
島で魔法を持っているのは自分達の家系だけだったので、イヴィトは島民総出で送り出され、
初めての島の外での生活がスタートしたのだった。
ハートン学園は、大層立派な建物で
そこに通う生徒達はどこかピリッとした空気を纏い、のんびりした島の雰囲気とは全然違った。
家族以外の魔法使いを見るのもほとんど初めてで、毎日驚いてばかりだったし
見た目の所為か上級生に難癖を付けられたり、謎にスポーツやら格闘技やらの勧誘を受けたが
夫人の言い付けを守って、争い事はうまく避けながらも比較的平和に穏便にと暮らしていた。
島にも同い年くらいの子達は居たけど、学園にいるのはほとんどが貴族の子息達なだけあって
みんな上品で、利発そうで、それなのに腹の中には野心を蓄えているようで
なんだか少し近寄りがたいような雰囲気を持つ人々ばかりだった。
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