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友達は起業家 1
そんな学園生活もあっという間に1年が経ち、イヴィト達は2年生となった。
新しい色のネクタイが配布されて、後輩となる1年生達も入ってきた。
イヴィトはイオンの立ち上げた財団法人の手伝いをしていた。
それは、ハートン学園の高額な学費を払うのが困難な生徒達のために資金提供をするというものだ。
魔法を授かった人間には学園への卒業資格の取得が義務付けられており、卒業資格が無い者が魔法を所有しているのは違反となっている。
しかし、貴族向けに作られている学園の学費はかなり高額で
一般家庭出身者や、貴族といえど兄弟の多い家庭だと学費を工面するのはなかなかに困難を要しているようだった。
彼らから話を聞いていると兄弟の多い自分の家庭も結構他人事では無いと思えてしまうし、何よりも友達のイオンが頑張っているので余暇を使って手伝うくらいは是非やらせて頂きたいと考えているイヴィトだった。
在学中の支援者は今のところレンシアとヴェネッタのみだったが、今回入学してきた1年生の中から新たに3人ほど支援を行う事になった。
本日は空き部屋という名の面談室を借りて、支援をしている生徒との軽い面談が行われており
イヴィトも一応同席していた。
「入学して一ヶ月くらい経ったかと思うけど何か困ったこととかはない?」
イオンは向かいに座る1年生ににこやかに話しかけている。
真新しい制服が初々しい1年生は、自分達と1歳しか変わらないはずなのに黒い澄んだ瞳がくるっとしていて随分と幼く見えた。
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