104 / 138

手放すために 4

「あ、す、すみません…ええっと…」 「いいんよ…、嫌な事思い出させたらごめんな。 辛かったら、先輩は外におってもいいよ」 「い、いやいやいや!そういうわけには…! 大体本当は自分がすべきことですし…! 皆さんの方が寧ろ、関係ないというのに…!」 「関係なくないよ。先輩のことやったら俺はなんでも手伝いたいし みんなもそうやと思う」 イヴィトはそう言って頭を撫でてくれた。 この家で自分に触れる手が、そんなに優しかったことなんてあっただろうか。 よく知っている壁紙を背景にイヴィトがいるのが不思議で、ヴェネッタはついぼうっと見上げてしまうのだった。 「シアっち美術品とかにも結構詳しいんだー」 「ええ、有名な芸術家や作品については一通り本で読みましたから 他にも音楽とか建築とかファッションやスポーツなんかも…」 「えっちなこともー?」 「…まあ、一応……」 「まじー?… …シアっちに優しく手解きされたりとか……ありよりのあり…!」 「はい?」 「時には激しく開発していただいても…!?」 「こら!!ちょっと目を離したらこれなんやからもー…」 スーは早速レンシアに迫って怒られている。

ともだちにシェアしよう!