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手放すために 5

ヴェネッタがおろおろしていると、ホールの入り口からイオンが入ってきた。 「騒がしいからどこにいてもすぐにわかるね君たちは…」 「い、イオン殿…」 「骨董屋に話つけて来ました。4時に来てくれるって とりあえず引き取ってもらえそうなものは庭に出しておいたらいいと思う」 イオンは知り合いの伝手を使って家具や調度品を買い取ってくれそうな人を見つけて来てくれたらしい。 「悪徳なのも多いようだけど、信頼できる筋からの情報だし直接会って話してみた感じ大丈夫そうだったと思う 寧ろ知り合い価格でちょっと色つけてくれそうかも」 「しゃ、社長〜…なんて頼れるお人…」 ぽやっとしてそうで仕事出来なイオンをヴェネッタは思わず両手を組んで見上げてしまう。 「任せてくださいよ! ヴェネッタ先輩が月々の負担が増えて掛け持ちとかされたら困りますから。 先輩の労働時間は全部うちの会社に充ててもらいたいんで!」 何故か胸を張っているイオンだったが、交渉だのは自分に出来ないこと過ぎるので心底ありがたいと思ってしまうヴェネッタだった。

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