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心に置くもの 2

「父がお酒に依存するようになったのは兄が亡くなった所為で… …自分が産まれてすぐに離婚することに… 詳しくは分からないけど…それどころじゃなかったのに…子どもなんてできるわけないって喧嘩した?みたいで…。 だから時々思うんです…自分じゃなくて兄が生きてたら…、こんな事にはならなかったのかなって…」 愛してやまなかった存在が突然どこかにいって、望まない存在が現れて 平和だったはずの家庭は崩壊していき、 かつて英華を誇った家は今は見る影もなく落ちぶれ、皇帝の信頼を裏切った家として莫大な罰金を支払う羽目になってしまった。 そう思うと、自分が何だか疫病神のように思えてならなくてヴェネッタは小さく笑いながら壁に飾られている赤子の肖像画に触れた。 他の肖像画は切り刻まれていたのに、ここにあるのは無事なようだ。 ヴェネッタとは違う目の色の可愛い赤子だった。 「……ヴェネッタ先輩…」 「家庭を崩壊させただけでなく、本来守るべきだったお屋敷すら全部失くす事になるなんて… じ、自分はやっぱり罪深い人間のようですなぁ〜 だから神は自分に借金だのを背負わせているのかもしれませんな!」 ヴェネッタは笑い飛ばしながら、締め切られたカーテンと窓を開け放った。 この部屋は家の中で一番日当たりがいいみたいだった。 「じ…自分の“罪滅ぼし”にイヴィト殿達を手伝わせているのは、…やっぱりなんだか申し訳ないですなぁー…」 理不尽な借金や罰金を背負わされるのは、テガボ家という一つの家庭を崩壊させた罰のようなものなのかもしれない。 ヴェネッタはそう思ってしまっていた。 自分には一生こんなものが付き纏ってしまうのかも。 そう思うとやるせなかったけど。

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