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贅沢な選択 1

ヴェネッタの生まれ育ったというテガボ家の屋敷は、想像以上に荒れ果てていて貴族の屋敷だとは思えないくらいだった。 だけど元々の屋敷の豪勢さや、置いてある調度品の数々はかつては裕福な家柄だったのだろうということが伺えて それ故に、酒瓶が散らばり肖像画はめちゃくちゃに切り刻まれ、故意に破壊されたと思しき家具などが余計に虚しく見えた。 こんな所で幼少期を過ごしたヴェネッタが何故こんなにも綺麗な魂のまま生きているのかが不思議なくらいで 歪まずに育ってくれた事には感謝しかない。 自分だったらきっと、憎しみと怒りに囚われていたかもしれない。 そしてこの部屋を荒れ果てた場所に変えた張本人のようになっていたかも。 破壊された窓ガラスを修繕しながら、そんな風に考えてしまうイヴィトだった。 「うーん、まあ…まずまずって所でしたかね… 2000万円には足しにもなんないかもですけど…」 「い、いえ充分ですよ…!寧ろあんなずーっと置いてあったものでお金が頂けるなんて… ほんっとうに助かりましたぞ…!イオン殿…!」 使えそうな家具や調度品などを引き取ってくれた骨董屋を見送り、ヴェネッタはイオンに頭を下げている。 おかげで随分と家の中は片付いていて、修繕もかなり終わっているし後はゴミや埃などを払う程度にはなっていた。 「スー殿もレンシア様もありがとうございました…貴重なお休みを使っていただいて…本当に申し訳ないやらなんやら…」 「ぜーんぜん?なんか楽しかったよー」 「ええ、少し浄化もしておきましたので良い値がつくと良いのですが…」 「本当は明日も手伝いたかったんだけど…」 「い、いえ!大丈夫ですよ!あとはかるーい掃除程度ですし… それに…イヴィト殿が手伝ってくれますし…」

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