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贅沢な選択 2

ヴェネッタにちらりと見上げられてイヴィトは頷いた。 一応明日も学園は休講なので、イヴィトは引き続き掃除を手伝うことにしていた。 だけど何故かイオンは腕を組んで眉根を寄せている。 「やばいと思ったら大声出すんだよ?ヴェネッタ先輩…」 「…は、はぁ……」 嫌なら嫌とはっきり言って良いからね?とイオンはヴェネッタに語りかけていて なんだか日頃の復讐をされている気がしないでもないイヴィトだった。 「そ?オレは応援してるぞい。男に…いや、雄になれよ…イヴィト…」 「なんか腹立つわ…」 親指を立てて変な顔をしているスーにもため息が溢れてしまう。 「シアっちもど?たまには攻めてみないか…?」 「はい?」 「だ、だめ!!あ、ああアタシのレンシアさんなんだからぁ…!」 何故かレンシアを誘惑しているスーだったが、ぽかんとしているレンシアとの間に割り込んでイオンは半泣きになっている。 いつまでも必死にレンシアを守っているイオンは、素直に尊敬させてくれないもののやっぱり凄い人なのだなと思ってしまう。 ずっと好きな人を信じ続けて、降りかかる火の粉を全部払って、本当に幸せにしてしまって。 そんな風に自分もなれたらなぁと思いながらイヴィトはヴェネッタを見下ろした。 さっき泣いていた所為か、彼の目はちょっと赤くなっている。 深く傷付いて、苦しんで苦しんで、そんな彼から全ての痛みを取り除く事なんてできないかもしれない。 だけどせめて寄り添いたかった。 それは凄く心を掻き乱されるような事かもしれない。 自分を保てなくなるくらいには。 それでも、 側にいても良いと彼が許してくれるのなら。

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