143 / 152

見つかりだした! 4

「大人しそうに見えて意外と威勢がいいんだな。悪くない」 「わ、悪いですって!!無理!嫌すぎる…!」 「なんだと?」 腕を押さえ付けられて負けじと顔を近付けられるので、ヴェネッタは必死に身を捩って逃げようとした。 するとふわっと目の前の生徒の身体が持ち上がり、間に障壁が現れた。 「…なにしてんねん」 「うわ!?なんだお前は!?」 「こっちの台詞や」 迫っていた生徒はいつの間にか床に転がされており、 2人の間に赤茶色の髪の生徒が割り込んでくる。 その背中を見てヴェネッタはへなへなと床に崩れ落ちた。 「お前!僕にこんな事していいと思っているのか!?」 「知るか!嫌がっとるし俺も嫌やし!なにしてくれとんねん!」 「なんだと!?」 急に喧嘩が始まってしまってヴェネッタは泣きそうになりながらもどうにか止めなきゃとおろおろし、床を這ってイヴィトの足に抱き付いた。 「い…イヴィト殿ぉ…」 「先輩、大丈夫やから」 頭を撫でられると安心してしまうけど、イヴィトはどこか怒りを孕んだ熱いオーラを放ちながら目の前の生徒を睨んでいる。 「…ッチ…、調子に乗るなよっ! 僕にしなかった事後悔しても知らないからな!」 絶対後悔などしなさそうだったが、ようやく生徒が走り去ってくれてヴェネッタは安堵しながらもイヴィトの足に抱き付いたまま彼の腿の辺りに頬をくっつけるようにした。 「こ…怖かったぁ……」 「ごめんなヴェネッタ先輩…すぐ気付けんで…」 「い、いやいや…助けてくれてありがとうですよ、イヴィト殿…」 「当たり前やん」 イヴィトに頭を撫でられて、ヴェネッタは心底安心してしまうのだった。 そうしていると誰かが2人の元へ駆け寄ってくる。

ともだちにシェアしよう!