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見えていなかっただけ 3

「……ほら出来たぞ。少しはマシになっただろ」 鏡が2枚飛んできて後ろを見せてくれた。 正面から見ると前のようにただ下ろしているだけのようにも見えたが、後ろは確かに編んではあるがいろんな場所で細かく編んでありそれは何本もあるみたいで複雑怪奇になっている。 「え…!?どどどどうなって…!?」 下ろしてある髪はいつもよりウェーブが強くなっているみたいにふわふわになっていて、何がどうなってそうなっているのかヴェネッタにはまるで理解不能だった。 「お前の髪は無駄に長いからな。遊び甲斐がある」 ジエンはそんな事を言いながら今度は機嫌が良さそうに笑っていて、不思議な人だと思いながらもヴェネッタは小さく頭を下げた。 「あ…ありがとうございます…ジエン殿…」 ジエンはベッドから立ち上がってヴェネッタの元まで歩いてくると、何か言いたげな目でじろっと睨んでいる。 ヴェネッタはまた、殿をつけるな!と怒られるのかもと思ってつい俯いてしまった。 「す…すみません……」 先に謝ってしまうとジエンの手が伸びてきて、ヴェネッタは思わずびくっと震えてしまう。 「はぁ…本当にお前には…、振り回されてばかりだよ…」 ジエンの手はさらりとヴェネッタの髪に触れて持ち上げ、彼はそこに口付けた。 「……え…?」 一体何が起きたのかと驚いていると、急に部屋のドアがどんどんどんどんとリズミカルに叩かれている。 「ジエンせんぱーーーい!!!」 「げ…」 爆音で呼ぶ声が飛び込んできたかと思えば、勢いよくドアが開き1人の人物が部屋に転がり込んできた。 それはスーだった。

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