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破滅への誘い 1
パーティも終わりに近付いて、ヴェネッタはメインホールの端っこのベンチに一人で座っていた。
参加者のほとんどがもう帰っているのか、ホール内にいる人はもう疎らで
なんなら片付けをし始めている職員の姿もあった。
イヴィトはイオンと共に少しやる事があるといってどこかへ行ってしまい、ヴェネッタはそこを動くなと仰せつかってしまったので大人しく待っている次第だった。
今日のイヴィトはほんの少しだけ過保護だったけど、大勢の人がいる煌びやかな場なんてほとんど初めてくらいのヴェネッタにとってはありがたいことで
迷わないように手を引いてくれたり、いざという時は背中に隠してくれたおかげで迷惑をかけることなく居られたと思っていた。
だけどイヴィトは以前からもそうやってヴェネッタを気遣ってくれていたし、なんなら他の生徒達にも同じように気を配っているから
そういう所がとても素敵だなと思っているのだ。
ヴェネッタはなんとなくそのことを思いながら勝手に幸せになって、
まだホールに残って喋っている生徒達の姿をぼんやりと眺めていた。
「…こんな所にいたのだな…」
急に声をかけられてヴェネッタはびくりと震えながら慌てて顔を上げた。
全く気配を感じなかったが、いつの間にか隣に誰かが立っている。
長いローブを見に纏い、フードを目深く被っている。
周りに人はいないし、明確にヴェネッタに話しかけているようだった。
「え…?っと…?」
一体誰なのだろうと思いながらもヴェネッタはフードの下を覗き込もうとした。
ヴェネッタは座っているので、下から覗けているはずなのにフードの下は真っ黒で見え辛い。
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