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新年のご挨拶と使いきれないお年玉

美月(みつき)side】 明けましておめでとおございます! 本日は元旦、榊家(実家)で新年のご挨拶をする日です。 みんなはスーツ、ぼくはお着物。 結婚した次の年から、振袖じゃなくて黒留袖ってゆうの着てる。 榊家の家紋が5つと、今年のは金色の扇とピンクの桜と鶴が刺繍してあるの。 「親父、明けましておめでとうございます」 「ぱぱ、明けましておめでとおございます」 「おめでとう。みっちゃん、今年も可愛いね。はい、お年玉」 今年もぱぱからお年玉、もらっちゃった。 毎年、きらきらの飾りが付いた封筒が、どんどん分厚くなってく。 去年もらったのも、まだ使ってないんだけどな・・・。 「ねえ、ぱぱ」 「なんだい?」 「お年玉、どんどん増えちゃうの。使いきれないの」 「そうかい?みっちゃん、お買い物しないのか?」 お買い物するけど、普段のお買い物は一緒に行く駿河(するが)さんか新名(にいな)さんがカードで払っちゃうし、麗彪(よしとら)さんか時任(ときとう)さん、片桐(かたぎり)さん、カンナさんか(めぐ)()さんと遊びに行った時は、おやつとかぼくが買いたいって言ってお金出すけど、それだけじゃ全然減らないよ・・・。 「ぱぱ、最近買った高いものは?」 「んー・・・そうだな・・・最近買った物と言えば・・・土地かな」 「とち・・・」 いくらするんだろ。 お年玉で足りる? でもぼく、土地は必要ないから、買わないかな。 そおだ、みんなにも聞いてみよ。 「麗彪さん、最近買った高いものは?」 「高いもん?・・・時計」 今日してる腕時計、新しいのだ。 ぼく知ってるよ、それすっごく高くて、お年玉じゃ足りないって。 それに、ぼく時計しないし、買わないかな。 「時任さん、最近買った高いものは?」 「高い・・・ああ、車だな」 車、ぼくも好き。 でも、運転は出来ないし、ぼくがかっこいいなって思った車は、いつの間にか誰かが買ってて乗せてくれるし、買わないかな。 「駿河さん、最近買った高いものは?」 「うーん・・・パソコンですかね〜」 駿河さんとぼくのノートパソコン、新しいのにしたんだよね。 お年玉で買えるけど、新しくしたばっかだから、買わないかな。 「新名さん、最近買った高いものは?」 「新しい倉庫とごぅ・・・拷問(おしごと)道具です」 ごう? 倉庫とお仕事の道具かぁ。 倉庫って、なにに使ってるんだろ? ぼくは使わないから、買わないかな。 「片桐さん、最近買った高いものは?」 「特には・・・私も拳銃(仕事道具)ですかね」 片桐さんもお仕事の道具。 新しい掃除機とかかな? おうちの掃除機も新しいのにしちゃってたし、買わないかな。 「カンナさん、最近買った高いものは?」 「えー・・・なにか買ったかしら・・・あ、今してるネックレスかな」 十字架にダイヤが並んでる、カンナさんの新しいネックレス。 小さいけどキラキラしてて可愛い。 ネックレスかぁ・・・でもぼく、キラキラは指輪があるから・・・。 「美月、アクセ欲しいなら俺が買ってやる」 「ん?ぼく、指輪(これ)あるから、他はいらないよ?」 「「「「「「「なんて無欲な・・・」」」」」」」 みんな、困ったよおな顔してる。 むよく・・・って、無欲? ぼく、無欲じゃないよ? 「ぼく、欲張りだよ?だって、麗彪さんの全部が欲しいもんっ!」 麗彪さんの全部は、お年玉(お金)じゃ買えないけど。 「俺は全部美月のモノだ。なあ、着物苦しくないか?俺の部屋行って脱ご・・・」 「せっかく着せたんだからもう少し着せといてくださいよ。どの着物も基本1回しか着ないんだし」 「そ〜ですよ〜。それに脱がすには時間が早過ぎます」 「お嬢が減るので麗彪さん触らないでください」 「美月くん、雪乃兎(ゆのと)屋さんが持って来てくれたお正月の上生菓子がありますよ。お茶淹れるのでこっちで一緒に食べましょう」 「みっちゃん、ぱぱのお膝においで」 麗彪さんにお部屋へ連れてかれそうになってたら、みんなが止めてくれた。 麗彪さんてば、ぼくの事「エロい」っていつも言うけど、麗彪さんの方がえっち。 ・・・そこも好きなんだけど。 「別に、今欲しい物がないなら無理して買う必要ないじゃない。このまま貯めてって、欲しい物見つけたらぽーんと買っちゃえばいいのよぉ」 「そっかぁ」 「因みに、今いくらくらいになってるのぉ?」 「お年玉だけで、207万8573円」 初めてのお年玉が50万円、次が80万円、100万円だったから。 「今日の足したら?」 えっと、今日のは・・・ちょっと待ってね、数えるから・・・・・・130万円だ・・・。 「合わせると337万8573円」 「え・・・ちょっと雅彪(まさとら)さん、お年玉は100万までにするって言ってなかったぁ?」 「いいじゃねえか、ちょっとずつ増やしてったって。みっちゃんも今年22歳になるんだ、欲しいもんあった時に足りなかったら可哀想だろうが」 「美月が欲しいもんは俺が買う」 「麗彪さん、美月くんだって自分のお金でお買い物したいんですよ〜?」 「美月、毎月の給料だってあるだろ。そっちは使ってんのか?」 時任さんに言われて思い出した。 去年の4月からお仕事させてもらって、お給料もらってるんだった。 毎月、だいたい25万円くらい。 「忘れてた。使ってない」 お給料とお年玉足したら、562万円くらいになっちゃう。 「給料(そっち)は口座振込ですからね。手元にないから存在自体忘れてしまうのも仕方ないです」 「お嬢、動物園を貸し切りにして、バックヤードツアーとかどうです?」 「んむ?・・・動物園貸し切り・・・バックヤードツアー・・・!」 桃の形の練り切りを食べてたら、新名さんが言った。 それ、いい!! ぼくと麗彪さんと、駿河さん、時任さん、片桐さん、新名さん、カンナさん、ぱぱだけで動物園! 麗彪さんが、女の人に声かけられたり、ぼくが知らない男の人に声かけられたりしなくて、バックヤードも見れる・・・! 「それにするっ!」 「みっちゃん、それならぱぱが・・・」 「雅彪さん、美月くんのお買い物ですよ〜」 「手配だけ雅彪さんに任せましょ。面倒な事はなぁんでもパパにお願いするのが1番よっ」 「どうせなら美月専用動物園でも建てるか・・・」 「麗彪さん、それは色々面倒過ぎて現実的ではありません」 「お嬢の狐は俺だけですから!」 「新名、兄(仮)からペットに降格すんのか?」 ・・・あ、そおだ! 貸し切りだし、みんな動物のかっこして行くの、どおかな? きっと可愛くて楽しいよ! 麗彪さんとぱぱがトラ、新名さんがキツネ、時任さんがオオカミ、駿河さんがチーター、時任さんがシロクマ、カンナさんがヒョウ、かな。 みんなのカチューシャとしっぽ、お年玉で買っちゃおっと!

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