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榊家の子どもたち〜いたずら編〜
*雅彪 sideの捏造過去話*
もうすぐ昼飯時。
・・・なんだ、今、庭から悲鳴が聞こえなかったか?
「誰か泣いて・・・環流 ?大丈夫か?」
どうやら、悲鳴を上げたのは環流だった様だ。
1m強の深さがある穴に落ちて尻餅をついたらしい。
「ちょ、だいじょぶじゃない・・・雅彪 さん、引き上げて」
「何で穴なんかに落ちてるんだ?」
「俺が聞きたいですよ・・・誰だよ落とし穴なんて掘ったの・・・」
環流に手を貸し、穴から引き上げていると、たたたっと軽い駆け足の音。
子どもたちが様子を見に来たのかな・・・。
「・・・みんな、お手てに持ってるのは、なんだい?」
「「「「スコップ」」」」
スコップだねえ、動かぬ証拠ってやつだ。
「ぱぁぱっ」
「みっちゃん、危ないからパパに抱っこさせてくれる?おいで」
間違ってみっちゃんが穴に落ちでもしたら大変だ。
左腕に抱き、小さな手が俺の服をきゅっと握るのを見てから、環流の状態を確認する。
「環流、悪い、うちの子たちの仕業 みたいだ」
「でしょうね・・・もお、皆んなやり過ぎだよ?怪我したらどうすんの?俺のお尻が割れちゃう!」
「おしりは、さいしょからわれてるぞ」
「麗彪 くん、そういう意味じゃないって事はわかってるよね?」
それにしても、こんな深い穴を4〜5歳児がどうやって掘ったんだ?
掘ってるとこ見たかったな・・・。
「めぐたん、おちい、いたい?」
「うん、おちり痛い・・・美月 ちゃんは危ないから絶対穴に近付いちゃだめだよ?」
「あにゃ、ににたち、ほったの。しゅごい?」
みっちゃんは、兄たちの悪戯を褒めて欲しいらしい。
いや、褒める事じゃないんだよ?
いけない事したんだ、叱らないとなんだけど・・・。
「立派な落とし穴掘れて、凄いな。でもね、みっちゃん、この落とし穴で環流が怪我してたらどうする?環流が痛い痛いって泣いたら、みっちゃんも悲しいだろう?」
「めぐたん、おちい、いたいって・・・ふぇ・・・ぇえーん・・・っ」
あー・・・泣いちゃったー・・・。
「みつきっ、だいじょぶだぞ?めぐるはいたくないって!」
「そおだよ〜、めぐるのおしりはつよいんだよ〜」
「めぐるは、おとなだからへいきだ」
「ぱぱ、みっちゃんなかせないでください!」
俺が悪いみたいになってる・・・。
お前たちが落とし穴なんて掘るからだろうが。
「ああーみっちゃん、大丈夫だよ?そうそう、俺のお尻は強いから・・・って、雪 くん何言ってんの?俺はお尻もか弱いの!」
「めぐる、しりよわーい」
「めぐるのおしりよわ〜い」
「しり、きたえたら?」
「まいにちおしりたたけば、つよくなるかもよ」
「めぐたん、おちい、たいたいぃ・・・ふぇぇ・・・っ」
おお、カオス・・・。
みんな、尻しり言い過ぎだぞ。
「はいはい、環流のお尻を鍛えるかどうかは置いといて、スコップ持ってる子たちは穴を埋めてね。掘った土は何処にやったんだい?」
「「「「あっち」」」」
子どもたちが指差した先を見ると、そこにはまあまあな大きさの・・・土偶?
「え・・・なんだい、あれ・・・?」
「「「「じーちゃん」」」」
・・・・・・え、土偶 、榊家 の親父?
「「ぶは・・・っ!!」」
俺も環流も爆笑し、写真撮影を初めてしまい、結局子どもたちを叱るに至らなかったのだった。
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