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榊家の子どもたち〜さんぽ編〜
*雅彪 sideの捏造過去話*
「よし、準備はいいか?」
「「はい」」
今日は天気が良いので、近所の公園まで子どもたちと散歩に行く。
当然、俺独りでは収拾がつかなくなるのが目に見えているから、環流 と片桐 も道連れだ。
「みんな、行くよ。手、放すなよお?」
「「「「はーい」」」」
相変わらず返事だけは良いな。
俺は右手によっちゃん左手にせっちゃん、環流は右手にさっちゃん左手にまーちゃん、片桐はスリングでみっちゃんを抱っこ。
・・・別に、片桐が抱っこ係って訳じゃあない。
今日はたまたまみっちゃんが片桐 の気分だっただけだ。
いつもは俺に抱っこをせがむ率の方が高い。
「かーたん、かーたん」
「なんですか?」
「たかぁーいの、ちて?」
「公園に着いたらにしましょうね」
高いたかいをせがむのだって、片桐にだけじゃあない。
俺にだって・・・。
「ぱぱぁ、もちあげるのやって!」
「やって〜」
「・・・仕方ねえなあ」
よっちゃんとせっちゃんが、両手で俺の肘の辺りに掴まる。
そのまま持ち上げて歩いてやると、足をぶらぶらさせてはしゃぐ。
「めぐ、おれもやって」
「おれも」
「ええ?俺そんな筋力ないんだけど・・・おりゃあっ!」
環流もさっちゃんとまーちゃんにせがまれ、両腕にぶら下げて歩き出した。
さっちゃんまーちゃんは大人しい方なんだが、やっぱりまだまだ子ども・・・。
「みゃああぁーっ!」
「はいはい、高いたかいですね。今すぐしますから」
みっちゃん、公園まで我慢出来なくなっちまったか。
まあ、他の子たちが楽しそうなの見たら、そうなるよな。
片桐がスリングからみっちゃんを出し、歩きながら高いたかいしてやる。
・・・これ、公園に着く前に大人組 の体力がごっそり削られるんじゃねえか?
「すなば!しろつくる!」
「めぐ〜バケツ〜」
「ぱぱ、ブランコおして」
「みっちゃん、おれもたかいたかいしてあげる」
「ちてー!」
公園に着いた途端、勝手に開放される子どもたち。
俺はさっちゃんをブランコに乗せながら全体を見て、環流は砂場でよっちゃんとせっちゃんの監視、片桐はまーちゃんとみっちゃんの監視。
だが子どもたちの行動は目紛 しく変化する。
「麗彪 くん、城作るんじゃなかったの?なんで穴掘って・・・ちょ、深い!温泉掘り当てる気!?」
「雪 くん、そのバケツの水をどうするつもりですか?だめですよ惺 くんにかけちゃ・・・いや私もだめです!」
「まーちゃん止まって!みっちゃん抱っこしたまま走らないで転ぶっ!」
子どもたちも走り回るが、大人組 はその倍走り回らないといけない。
追いかけて先回りして、止めようとして躱されて、また追いかける。
しかも常に低い体勢を保ったまま・・・。
良いトレーニングにはなるが、先に腰がやられるな、これ。
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