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第15話
「ちなみにエレンさまは魔力は残ったものの不老不死の力は失った。俺たちと同じように年を取り、やがて土に帰る。三百年の間ずっと探していた番とようやく出会えたから思い残すことはない。少し長く生きすぎたと笑っていた」
「ウォルト、きみの両親と兄弟は……」
「皇帝陛下、殿下、宜しいでしょうか」
俺の言葉を遮るようにマリウス卿がすっと姿を現した。
「民衆が一斉に蜂起しました」
「そうか」
「ウォルト、お前何をした?」
「別になにもしていない。ただ正しい情報をこの国の民に教えただけだ。前国王がなぜ死んだか、第一王子が廃嫡されなぜ追放されたか、賢良方正な国王と聖女には裏の顔があること、それとこの北部がもともと帝国領だったことを包み隠さずに伝えただけだ。何か問題でも?」
不適な笑みを浮かべるウォルト。
初めて彼という人間が怖いと感じた。
王国と帝国は幾度かに渡りこの北部がある国境地帯で小競り合いを続けてきた。二つの国の間で同盟が結ばれ、北部に王国の軍も駐留するようになり、やがて豊富な地下資源に目を付けた先代国王が我が物顔で支配するようになり、領民に嘘を吹き込み暴動を起こさせ帝国軍を追い出してそのまま北部を植民地化してしまった。
「ここを新たな帝都にすることに決めた」
「ウォルト、ここは年中ずっと冬だ。土地も痩せている。住めるところも限られている。その日食べるものにも困っているのが現状だ。すぐに生活が立ち行かなくなる」
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