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第36話 マッサージ*
昼食の後でコーヒーを飲んでいた。
ちょっと気になっていたことを聞くことにした。
「颯太はファンの人がいっぱいいるんじゃないの?」
頷く。
「音楽事務所を退所したあと、何か近況を知らせる発表はしたの?」
<何もしていないです。どうしていいか分からなくて……>
「そうか。きっとみんな心配してるよ。
颯太はもう独立してるんだから、自分でサイトを作って、書きたいことを書いてもいいんじゃない?」
しばらく考えていた。
<あ、そうですね!思いつかなかったです。
自分でサイトを作って、ファンの人に近況を知らせればいいんですね?>
「うん、そうだよ。もう誰も邪魔しない。
ただ、発表すればマスコミも見るから、あまり不用意なことは書けないけどね。
“1年休養します。再開時はこちらでお知らせします”でいいんじゃない?
手紙やメールはどうする?
郵便局に私書箱を借りてもいいし、しばらく連絡先なしでもいいよ。
今は代理人もいないしね。しばらく自分でやる?」
<そうなんですよね。今はあまりやる気が出なくて……。
サイトはすぐ作れるので、それだけ出して1年間休業すると書きます。
連絡先はなしにします>
「うん、それでいいよ。ゆっくり休もうね」
「じゃあ颯太、トイレ済ませてね。マッサージするよ」
うなずいてトイレへ行った。
俺はキッチンの後片付けを済ませ、ビニール袋に入れたおしぼりを加熱してバスタオルで包む。
それから歯磨きを済ませると、颯太もちょうど歯磨きにきた。交代だ。
寝室に行き準備をする。
バスタオルを颯太側に敷き、予備も用意した。
颯太がやって来た。
白いガウンタイプの寝間着に着替えてもらう。
これは本当に使える。
バスタオルの上に横になってもらい、お腹を出す。
ミントオイルを入れたお湯にタオルを浸して絞り、
それをお腹に乗せる。
その上に、乾いたタオルを一枚のせて、次に加熱したタオルをビニール袋ごと乗せる。
やけどしないように注意して、さらにバスタオルで保温する。
これで湿布をして10分ほど待つ。
同じ工程をもう一度繰り返す。
その後、水分を拭き取り、
オイルを数滴手に取ってお腹のマッサージを始める。
腸の方向に合わせて、“の”の字を描くようにゆっくりと。
最初は撫でるように、だんだん手のひらでしっかりと。
颯太はずっと目をつぶっている。
「颯太、最近マッサージの効果が続いてると思わない?」
ふっ……俺は自画自賛だな。
颯太が少し頬を緩ませて頷いた。
でも目はつぶったまま。
……だって恥ずかしがり屋だもんね。
ねっとりと撫でていく。
下腹の方も丁寧に際まで少し圧迫して丁寧に撫でていく。
少し太腿の付け根まですべすべするから指が入り込む。
中心に触れるようでいて、わざと触らない。
颯太は目をつぶってるけど、口が半開きになってる。
口で息をしているようだ。それを見ながら声を掛ける。
「下を取るよ。力を抜いてね」下着を脱がせる。
素直に脱がせてくれる。
かわいくてたまらない。どうしよう‥‥‥。
あとは俺もそっとベッドに入る。
「颯太おいで」と声を掛けて腕枕をして抱き寄せる。
本当に素直に身を任せてくれる。
注入器にローションを入れておいたから、それで手の平に出して少し温める。
「颯太、少し冷たいよ」
颯太の中心に撫でるように塗った。
もうしっかり反応している。それがうれしい。
そんな気分になってくれるなんて‥‥‥。
颯太の開いた口から小さな息遣いが漏れてくる。
頬や、瞼や額にそっとキスを重ねた。
「颯太、唇にキスをしてもいい?」
頷いた、ああ~最高。
そっと唇に重ねた。颯太の唇は半開きだ。
何回も角度を変えてキスをするとウッと苦しがった。
少し外してやる。息継ぎだ。
「颯太、キスをしている時は鼻で息をしてごらん」
またキスして舌先を颯太の歯列をぐるっとなぞって颯太の舌と絡めて吸った。
口の中の上側を舌先で撫でると「うっ、ふ__っ」と少し声が出た。
ここが感じるのか。
その間も下をヌルヌルと撫でで親指で先端を微かに撫でた。
「ああっ、う......ん」
ゆっくりとその周りを舐めるように撫でてやる。
「気持ちいい?」
うんうん、と頷いた。
「もっと欲しい?」
泣きそうな顔をしたけど、そっと頷いた。
「じゃあ、イこうね。イク時はちゃんというんだよ」
手の平で包み込んで扱いていく。
少しずつスピードを上げていく。
ハッハッと熱い息遣いが荒くなった。
「イっていいよ、もっと声を出してごらん」更に激しく扱いた。
「あ、‥‥‥あん、ダメ、ん、ああ、イクッ‥‥‥」
全身がしなるようにのけぞった。その瞬間ぴゅっと飛んだ。
バスタオルを広げていたからそっと拭いてやる。
切なそうに眉を寄せてハアハアと口で息をしていた。
「颯太、イケたね。すごくかわいいよ」口づけを頬に何回もした。
颯太は目をつぶったまま、身体から力が抜けたようだった。
余韻に浸っているのか。
また、そのまますーっと眠りについた。
あ~もう、長いまつげもほのかに赤い唇もかわいいなあ。
今日は初めてキスをしたね。
声が出ていた‥‥‥聞かなかったことにしよう。
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