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SSその3「ベッドの中で」

《先生》 部屋の照明はついたままで、私はキヨの全てを目にしている。 唇を、頬を、耳朶を、そして首筋を……。 私のキスがなぞっていけば、彼は「んっ」と鼻にかかった甘い声を零す。 今度は手のひらで、胸を、ウエストのくびれを、そして臀部を撫でてやる。 すべすべとした身体は反応がよく、気持ちよさそうに身体をくねらせた。 誘うようなイヤらしい顔で、「せんせっ」と私を呼び、彼は行為が先に進むことをねだる。 高校生だったキヨは、すっかり大人な男になっていて……。 それでも私の目は、甘えた男の子のままに映る。 見つめ合いながら、彼の奥へと欲望を押し込み一つになれば、キヨの目から一筋の涙がこぼれた。 「泣かないで、キヨ」 「せんせも、涙、でてる……」 そう言って、彼の手が伸びてきて、私の目元を拭った。 「満たされる」とはこういうことだと、私はたった今、知ったのだ。 「うごいて、せんせ」 コクリと頷き、私は夢中で彼を抱いた。 加減などしてやれず、止まることなく腰を使う。 「いい、あっ、いい、す、すご、あっ」 乱れるキヨが、愛おしくて。 彼の全てが、もっともっと欲しくなって。 「せんせ、せんせっ。あ、も、もう、だめっ」 キヨが私自身を締め付けてきて、私も彼の最奥で、果てた……。 「きもち、いい……」 「私も、だよ、キヨ」 それから何度も、何度も、私たちは身体を重ね、シーツを汚した。 明日の朝、ぐちゃぐちゃになったベッドを見たソラは、私たちの関係を悟るだろう。 今は、そんなことに気を遣う余裕は、まるでなかった。

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