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第13話

「俺、もう少しで仕事だから。これ食っとけ」 「仕事って?」 「何してると思う?」 泣き止んだあと、またスーツに着替えた朧がご飯を出してくれる。 「···ホストだろ」 「おう、当たり」 「朝会った時も酒とか匂いが凄かった」 「臭かったかー?悪いな」 「臭くは···まあ、あったけど。」 正直に言うと朧はケラケラ笑って俺を背中側から抱きしめてきた。 「んー···久々に行きたくねえな」 「ちょ、痛い」 うなじに噛み付かれて痛みで首をすくめるとクスクス笑ってそのまま首を舐められる。 「飯食いたいんだけど」 「食えばいいじゃん、俺特性炒飯」 「じゃあそれ、やめてくれよ」 ゆっくりと手が腹に回ってきて、そこで落ち着いたかと思えば中心を触ってくる。 「何でだよ、食えんだろ。あー、もう!行きたくねえ!」 「ていうか朧は飯食ったのかよ」 「どうせ店で食うからいい、なあ、お前って何歳」 「17」 「うわ、マジか。俺より5つ下じゃねえかよ」 マジか、とか言いながら朧は笑ったまま俺から離れようとしない。なあなあって言われて顔だけ振り返るとキスをされてちょっと驚いて固まってしまった。 「あー···」 「何だよ」 急に唸りだした朧は俺の首に顔を埋める。 「行きたくない行きたくない···」 「···頑張れ」 言っていいのか悪いのか、わからなかったけどそう伝えると嬉しそうに笑ってユラユラと前後に揺れだす。 「なあ、頑張るからさ、キスしろ」 「急に命令かよ。じゃあ帰ってきてからしてやる」 「···ま、そっちのがいいかもな」 やる気でるし。そう言って携帯をいじりだして、それから「もう行くわ」って家を出ようとする。 「俺、本当にここにいていいのかよ」 「ああ。それと俺帰ってくんの遅いからちゃんと寝とけよ」 「わかった」 「ん、じゃあ行ってきまーす」 ヒラヒラと手を振って出て行った。

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