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第43話

「ん゛···」 目を覚まして俺の体をがっちりホールドしてる朧から何とかして抜け出し風呂に入る。体を綺麗にして時計を見ると9時を回っていてこの時間ならいいかって架月に電話をかけた。 「···でねぇし」 5回コール音が聞こえても一向に出てくれなくて電話を切り、まだ寝息を立てて気持ちよさそうに寝てる朧を横目で見てキッチンに向かった。 コーヒーを淹れてソファーに座り飲んでるともぞっと朧が動いたのがわかってそっちの方を見る。まだ起きてはない、けどさっき動いたせいで布団が落ちてしまってる。掛け直しに行くと腕を掴まれてベッドに無理矢理戻された。 「···起きてたのかよ」 「知らね」 「いつから?」 「お前が風呂に入ったあたり」 ずっと起きてたんじゃねえかよ。そう言う前に首に顔を埋めてスンスン匂いを嗅がれて、そのままおまけとでも言うようにキスマークをつけてくる。 「眠たくなるから出たいんですけど」 「眠たいなら寝たらいいと思いますけど」 「···朧が掃除してくれるなら寝る」 「起きろ」 被せてくれた布団をバサッと剥がされてイラっとしながらも体を起こす。 「一緒にする」 「当たり前」 朧の物でこの部屋は汚くなってんだから。 ちょくちょく片付けないとゴミ屋敷になってしまいそうだ。 「俺先に風呂入る」 「ん、待ってる」 コーヒーもまだ残ってるし。 朧がお風呂から上がるのを待ってる間、コーヒーを飲みながらテレビを見ることにした。

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