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第101話

「わ、ドリア!」 「熱いから気つけろよ」 「いただきます!」 手を合わせてスプーンを手に取り食べだした架月。熱いって言ったのに勢いよく口の中にドリアを入れたせいで慌ててお茶を飲んでる。 「うまい!」 そう言ってニコニコ笑う架月をどうにも抱きしめたい衝動が溢れてきたのを抑えつける。 「最初はユキくんと遊んでたんだけどさ、途中から他の子達が寄ってきてその子達も一緒にかくれんぼしてたんだー!そしたら皆でだるまさんが転んだすることになって、それは命さんも!ってユキくんが引っ張ってきてさ、すげえ楽しかった」 突然、架月が今日あった出来事を俺に話してきて俺はそれに頷く。よかったなって言うとふんわり笑っていつの間にか全部食べ終わったのか「ご馳走様」と両手を合わせた。 「食うの早すぎだろ」 「お腹減ってたんだもーん。兄ちゃんは?食べないの?」 「まだ腹減ってねえからな」 ググって伸びをすると背中側に回り込んできた架月が肩をググッと揉んでくれる。気持ちよくてボーッとしてると後ろから抱きつかれて危うくテーブルとキスするところだった。 「···今日は、ごめんね」 「別に怒ってねえし謝らなくていい」 「なんか、それだと俺の気が済まなかったの」 「そうかよ」 俺の横に顔を並べて頬にキスしてくる架月。頭を撫でてやるとウリウリと擦り寄ってきた。 「エッチしようよー!」 「夜な」 「もう夜になるってぇ」 「俺が飯食って風呂入ったら」 「待てないぃ」 急に語尾を伸ばして甘えてくる架月に苦笑を漏らした。

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