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第107話
飯を食い終わって帰るって兄貴と架月に言ってから外に出た。朧はもう帰ってきてるのかな。そしたら俺がいない事に心配してるかもしれない。急ごうって運動も兼ねて走って家に帰る。
「ただいま!」
「···おかえり」
中に入ると朧は座ってテレビを見てて俺の顔を見ないでそう言った。いつ帰ってきてたんだろう、それもそうだけど勝手に外に言ってた事、一応謝っておいたほうがいいよな。って「あのさ」と声を出すと「なあ」って被せられた低い声。
「お前、今の今まで何してた。」
「え、えっと···1人が、寂しかったから···」
「だから他の男と寝たのか」
「は?」
まあ、兄貴も男だし、他の男って言えばそうかるんだけどこの場合は違うよな。と首を振る。
「違う違う!」
「じゃあ何だよ」
「兄貴のところ、行ってたんだよ!」
「嘘つくならもっとマシな嘘つけ。」
「嘘じゃねえって!」
朧に近寄ると汚いものを見るような目で見られて息を呑んだ。
「な、なんで、朧っ」
「俺はお前の事、信用してたのによ」
「本当に違うっ!なんなら、兄貴呼ぶから!」
「いらねえよ」
ドン、と押されて背中が床につく。
ひんやりと冷えていく体、朧の手が服の裾から侵入してきて、かと思えば一気にズボンと下着を下され体を反転させられてケツだけ高く上げる···まるで獣のような格好をさせられた。
「や、やめろよっ」
「ここ、確かめたらわかるだろ」
「やだっ、お願い、やめてくれっ」
まだ何も濡らされてないそこに、乾いた朧の指が触れる。グッと中に指を突き入れられて痛みで乾いた声が出た。
「い、いた···痛い···ぬい、てっ」
「ここは使ってねえのか」
「何も、してないって···っ、兄貴の所、いっただけっ」
「まだ他も見ねえとわかんねえだろ。服脱げ」
指が抜かれて放心する。
服を脱げって言われたけどそんなこと、したくない。
「おい、早くしろ」
「な、んで、信じてくんねえの···?」
「そんなことどうでもいいから早くしろ」
「っ、も、やだ!」
伸ばされた手を払って部屋の隅に逃げる。
小さくなってると髪を掴まれて無理矢理朧の方に顔を向けさせられた。
「拒否権なんてねえんだよ。早くしろ」
「っ、」
「なんならこのまま抱いてやろうか」
また、痛い思いするのかと思うと怖くて、コクコクと頷いて服を脱ぐ。怖くて震える手のせいで動きがゆっくりになって、それにイラついたのか「チッ」と朧が舌を打つ。
「ご、めん、なさい」
「もういい」
荒く服を脱がされて裸になる。
寒くて体を縮こませると「立て」と低い声で言われていつの間にか涙が溢れていた。
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