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第118話

「おーい、架月。起きろって」 肩をトントン叩かれる。けどそれを無視した。 「ダメだって太陽、いくら双子の弟だからってそんな甘いのはダメ!こうやるんだよ」 凛ちゃんの声が聞こえて、すぐ、バシンと頭を叩かれて驚いて顔を上げた。 「ほら、起きた」 「ひど!酷い!!太陽、凛ちゃんが!!」 「凛、力だけで人を動かしちゃダメだぞ」 「そうだとしても太陽は架月に甘いよ」 凛ちゃんを睨むと「何その目」とこめかみをグッと片手で押さえられる。痛くてその手を離して急いで太陽の後ろに隠れる。それと同時にチャイムが鳴り響いた。 あれ、今何時? 「もう2時間目始まる」 「嘘、何で誰も起こしてくんないの」 太陽の背中にグリグリと額を押し付けると悪かったよって謝られて、なんかそれも違うよなぁと反省。 「次、何?」 「お前の嫌いなやつ」 「うっわ、英語?」 「当たり」 一気に気分が下がって、ああ、早く帰って兄貴とイチャイチャしたいなぁって心の底から思った。

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