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第140話

「ねー?大丈夫だったでしょ?」 結局燈人にご飯をご馳走してもらって俺は兄貴の運転する車に架月と乗っていた。 「ん」 「あれ、眠たいの?」 普段そんなに飲まない酒を結構飲んだから多分すげえ酔ってる。架月がツンツンと腕を突いてくるから凭れて抱き着けば「兄ちゃん兄ちゃん、太陽すごい酔ってる」って言ってるのが聞こえてくる。 頭を撫でられて重たくなる瞼に逆らわずに目を閉じた。 *** 「い、ってぇ···」 頭痛に襲われて眼が覚める。 水···とキッチンに行き水を飲んでソファーに座った。 あれ、今気付いたけどいつの間に家に帰ってきた?服もちゃんとスウェットになってるし、「ん?」と首を傾げて部屋を見渡すけど朧もいない。 時間は午前10時、昨日燈人と別れたのが11時くらいだから···えっと、兎に角すげえ寝てたんだな。 携帯をとって朧に連絡しようとした時、玄関が開く音が聞こえてのっそりのっそりと、そこに行く。 「おかえり」 「っ、びっくりした···起きてたのか」 「うん、ごめん。全部やってくれたんだ?」 「ああ、すげえ酔ってたからな」 買い物に行ってたらしくスーパーの袋が両手にぶら下がってる。それをボーッと見てると「どうした?」って顔を覗き込まれた。 「ううん」 「あっそ。···っていうかお前すげえ酒臭い。風呂入れ」 「ん」 いや、俺も思ってた。 絶対酒臭いよな、って。 言われた通りに風呂に入って、リビングに出るとのんびりしてる朧に抱きついた。 「昨日お前の弟がお前のこと運んできたんだ。」 「え、架月ここの場所知らないだろ」 「お前に教えてもらったって言ってたけど」 「···覚えてない」 朧の膝の上に横向きになって座る。肩に頬をつけてはぁ、と落ち着いてると何度かキスが降ってきた。 「ん、ぅ」 「まだ眠い?」 「···眠い」 「ならまだ寝てろ、昼飯できる頃に起こすから」 「ありがとう」 優しい朧にもう1度キスをして抱きしめた。

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