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第141話 架月side
「太陽すごい酔ってたねぇ。あんなに酒弱かったっけ?」
「さあな」
家に帰ってきて兄貴と話ながら風呂に入る。
一緒に入りたいって言ったら渋々ながらに了承してくれて嬉しくて、湯船に浸かってフンフンと鼻歌を歌った。
「あ、そういえば聞いたぞお前」
「え、何?」
「喧嘩したんだってな」
ピシッと空気が固まる。
太陽、いつの間に言ったんだ!!?
笑って誤魔化してると頭をガシッと持たれて「あ、終わった」と一瞬感じた。
「したのか?」
「···し、ました」
「何でだ」
「喧嘩を、売られました」
「何で喧嘩を売られた」
「······俺が前、喧嘩して···その時の恨みというか···」
はぁ、と溜息をついた兄貴。
濡れた髪をかきあげて···わぁ、すごくエロい。
「怪我はしてねえのか」
「うん、だって3人だったからね」
「···お前は何人相手なら危ないと思うんだ」
「5人からは危ないかも」
軽く頭を叩かれる。
えー···と顔を上げたら兄貴は「3人でも危ない時は危ないんだ、喧嘩はあんまりするな」と怒られた。
「お前が怪我したら心配する奴はたくさんいる」
「···うん、ごめん」
「わかったならいい。」
叩いて悪かった。と今度は頭を撫でられてその手にスリスリと頬を寄せる。
「好きだよ、兄ちゃん」
「ああ」
「なるべく、喧嘩はしないって、約束する」
「喧嘩したなら、その時は教えてくれ。」
お前が怪我してるのにそれを知らないでいるのは嫌だって抱きしめられて兄貴の背中に腕を回した。
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