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第143話

朝、目が覚めて、起きるのが嫌だから布団を頭までかける。もう一眠り···と思ったのになかなか寝ることができなくて嫌々ながら起きた。 リビングにいくと兄貴はいなくて、代わりに置手紙が1枚。置いてある飯をちゃんと食べてしんどいなら寝てろっていう内容。 別に二日酔いにはなってないからしんどくはないし、でも今日はどうせ太陽も学校行けないだろうし休もうとご飯を食べてお皿を洗ってボーッとすることにした。 テレビをつけても朝10時に放送されてるものは面白いと思えない。 「···行けばよかったかな、学校」 今更暇に思えてきて服を着替えて今から行こうかなーと悩む。けどそれも面倒だなぁと思って、でもこのまま休んだら新奈ちゃんが凛ちゃんと2人に···それはダメだ。 急いで服を着替えて用意をする。 家を出てのんびり歩く、学校に着くと照ちゃんが校庭にいて走ってきて肩を組んできた。 「架月ぃ、最近真面目に来てるじゃねえか!!」 「そうだねぇ」 「太陽は?今日はどうした?」 「今日はしんどいみたい」 「そうかぁ、お大事にって伝えてくれ。ところでお前最近1年の女子と仲良いんだろ?」 あれ、そんなことなんで照ちゃんが知ってるんだ?そう思いながらも頷く。 「虐められてたのを助けたって俺は思ってるんだけどな、他の先生がな···」 「どうせ俺のこと、何かと悪く言ってるんでしょー、何でもいいよ。今まで態度悪かったんだし、何とも思わないよ」 「···いや、俺はよくないと思う」 「いいって。···照ちゃん、一緒に教室行こうよ」 「ああ、行くか!」 肩を組んだまま、教室に向かう。 照ちゃんの気持ちは嬉しいけど、そういう人が1人でもいてくれたならそれでいい。 「ちなみに今の授業、数学だぞ」 「······ちょっとやっぱり教室行くのやめない?」 「やめない」 ニカッと笑った照ちゃん、俺も笑い返して、渋々ながらも教室に入った。

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