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第155話
「ああ···」
俺の手からタオルと水をとって汗を拭き、大分喉が渇いてたのか一気に水を飲んだその人。厳つめだけど、結構かっこいい顔してる。
「あんた、何歳?名前は?」
「···竹内 涼。20歳」
「ふぅん。俺は羽島 架月。あんたの3つ年下ね」
「ガキだな」
「3つ年上なだけでしょ、何言ってんの」
ケラケラ笑うと竹内さんも小さく笑って立ち上がる。疲れ切ってるのか足元がフラってしてて···ああもう、危ないな。端っこに座らせて話をしていると結構時間が経っていたことに気づく。
「ちょっと錦!」
「あー?」
錦の周りに集まってる人たちに何呼び捨てにしてんだ。って睨まれてるのはわかってるけどそんなの構ってられない。
「時間!勿体無い!」
「そうだな、じゃあ準備運動しとけ。いきなり動いたらしんどいから。お前も、俺も」
軽く運動をして準備は万端。
ちょうど錦も準備を終えて「さあやるかー!」と稽古場の真ん中に2人して立つ。
「ルールは簡単、先に5回膝ついたほうが負け」
「わかった」
よし、って頬を両手でバチッと叩いて錦と向き合う。
観戦してる人たちの中から「始めっ!」とデカイ低い声が聞こえた。
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