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第196話
学校に行けば凛ちゃんがだるそうに机に顔を伏せていた。
「おはよ」
声をかけると「おはよ」という凛ちゃんの返事が返ってくる。
「太陽来てる?」
「いや?あれ?お前ら今別々に住んでるんだっけ?」
「そうそう。」
「なんかお前ら俺を置いて行くから寂しい。何してたんだよずっと。」
「危ないこと」
割とマジで生きるか死ぬかの瀬戸際だったと思う。
「···もう大丈夫なの?」
「うん。問題ないよ。だから来た」
「俺って意外と寂しがり屋だから放っておいたら死ぬよ」
「死んじゃうの?それは大変だ。たくさん構ってあげるよ。凛ちゃーん!」
「···うざ」
髪をくしゃくしゃと撫でると嫌そうな顔を歪めて俺の手を振り払う。
「太陽も同じことしてたのか?」
「まあ、そうだね」
「太陽も無事?」
「あっちは結構死にかけてたよ。大丈夫だけどね」
太陽の話をしていると教室に明るい金髪が入ってきて、凛ちゃんは安心したような表情を見せた。
「おはよ、架月に凛」
「おはよぉ」
「太陽、お前も俺を放ったらかして··二人とも次はねえからな!」
凛ちゃんはプンプンと怒り出す。
太陽はそれを見てくすくす笑って「悪かったよ」と言い凛ちゃんの隣に座る。
「今日からまた一緒に遊びましょうねぇ、凛ちゃん」
「···お前ら双子本当うざい。」
「あらあら可愛くないこと言ってぇ。本当は俺らのこと大好きなくーせーにーっ!」
「だぁぁあ!うぜえ!!」
太陽なくーせーにーっ!と言うのと同じタイミングで凛ちゃんの頬に人差し指を突き立てた。
ぷにっと頬に当てられる指を叩き落とした凛ちゃんは「心配するんじゃなかった!」と言って顔を背けた。
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