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3話※
「つ、つか、さ…せんせ…んっ、んん」
ぐちゅぐちゅと部屋に水音のような響きが広がった。ひとりでしている時には、こんなに激しい音なんて、立てたことも聞いたこともない。
いつもは息を殺すほど静かな部屋なのに、
今夜は、自分の鼓動が、誰かと混ざり合うような音だけがやけに大きく響いている。
「はは…先生って呼ぶなよ。なんか、悪いことしてるみたいじゃないか」
悪いこと………してるだろっ!
と、本当は言いたかった。
だけど、快楽には勝てない。はぁ、はぁという見知らぬ息遣いしか、自分の中からは溢れ出ない。
それにしても、ぐりぐりと硬いペニスを押し付けられ、司の両手で扱かれるのは気持ちがいい。こんなことは初めて経験する。それに、こんな強引な人も初めてだ。
二人分のペニスが合わさり、司がそれを握り、上下に擦り上げていることは理解している。信じられないことが起きているのも理解している。
こんなことする人がいるなんて、考えられない。こんな行為、一般常識的にいったらアウトであり、側から見たら変態行為って言われることだろう。
だけど、想定外なのがそれがとてつもなく気持ちがいいということだ。
ひとりでするのとは大違い。二人でペニスを合わせ合い上下に擦る。その変態行為が、人生一番気持ちがいいと知らされる。
「せ、せんせ…の、おっきい…からんん、」
……すっごくデカい。
司のペニスは奏汰のソレよりひと回りは大きい。だから擦られると、ズキンズキンと重い痛みに近い快感が、腰の奥に溜まる。
だから…ちょっと待って!と、司の背中を叩く。言葉にして伝えたいのに、息が上がって上手く伝えられないのがもどかしい。
「…ん、んっ、ふぅ、んんっ…!」
司の手の動きが変わった。快感が走り、奏汰は背中を反らせた。司の背を叩いていた奏汰の手がズルリと下に落ちる。
「あ、あ、ああ…っ、」
射精感が高まってくると、快感に合わせて背中がビクビクとそり返り、司の扱くリズムに合わせてしまう。
「やあぁっ、…はぁぁっ、だ…め、…」
ピクッと少しだけ精子を漏らした。奏汰がイキそうになると、司は動きを緩めて少し意地悪をするように動かしている。
達きたいのに、達かしてくれない…もどかしくて、どうにかなりそうだ。
このまま、いつまで焦らされてしまうのだろうか…と、頭の隅で考えていると、司が耳元で囁いた。
「やっべ…反応いいな……そんな声出すなって…お前、本当にオカズ無しなのか?オナニー中に何も想像もしない?」
「…し、しない…必要ない…そんなの」
「そうか?じゃあ、目を瞑らないで、ここ見てみろよ。ほら、今何してるかって。」
「…え…っ…」
司に言われて目を開き、下半身を覗き込む。二つのペニスが合わさり、擦り合わさる。ズッチャズッチャと粘着系の音が響く。さっきより更に強く、ペニスの先端から根元までを扱かれている。
「あ、あ、あ、だ、ダメ…イク…」
二人のペニスを握っている司を見ていたら射精しそうになった。思わず奏汰は声を上げ、更に身体を仰け反らす。
「奏汰…ちゃんと見ろよ…イク時も目を逸らすな。何をしてるか、よく見ろ」
「や、や、ああ…んっ、んっ、イク…」
見ろと、言われた瞬間ビクビクと身体が震え、白濁が勢いよく吹き出した。溜まったものが全て吐き出されるようだ。気持ちがいい。
目を逸らすことができないまま、奏汰は射精をした。司の手の動きはまだ止まらない。
はあ、はあ、と乱れた自分の息遣いがうるさい。その後も、司の動きに視線を奪われたままだった。
「ああ…俺も…イク…イキそう」
ワンテンポ遅れて司のペニスからビュッと精子が溢れ出た。司の精子は奏汰の腹の上に水溜りを作った。
二人分、合わさると精子の量は多い。
他人が達く瞬間を初めて見た。
何もかも初めてのことを知る。
司が、水溜まりを丁寧に後始末している。
さっきまで激しく、熱く動いていた手で、今は淡々と処理をしている。
奏汰は疲れ切り、息を整えるだけで精一杯。荒い息がなかなか収まらず、身体は重く、意識がぼんやりして動けなかった。
司に扱かれ二人でしたオナニーは、ひとりでするオナニーより何倍もハードである。経験としては受け止めきれないほどで、気持ちの整理がまるで追いついていない。
「つ…かさ…先生…ひどい。きらい…」
なんでこんなことを!と、文句を大量に言ってやろうと思ったのに、意識はそこでプツンと途切れた。
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