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16話※

「…あ、は、あっ、んん、んんっ」 キスに溺れそう……そんな言葉をどこかで聞いたことがある。それって、こういうことなのだろうか。 司とのキスは気持ちがいい。好きな人と、意識したら余計に気持ちがよくなった。 自分の荒くなった息づかいが、見知らぬはずの司のベッドルームに響いている。その事実が、どこか現実味を欠いていて、変な感じだった。 司はキスを途切れさせないまま、慣れた手つきで奏汰の服を外していく。指先は迷いがなく、その合間に、自分の服も無造作に脱ぎ捨てていた。 「……なに」 「いえ、別に……」 「……緊張してんの?」 「してません」 即答したものの、視線は自然と逸れてしまう。それを見逃さず、司が指先で奏汰の肩を軽く叩いた。 「大丈夫だって。ほら、力抜け」 キスをすることも、服を脱がせることも、あまりに滑らかだ。 「……なんか」 思わず、ぽつりと漏れる。 「手慣れてる」 司は、少しだけ考えるように顎に手をやってから、あっさり言った。 「まぁ、実践は豊富なんで」 「……っ」 ニヤリと笑いながら唇を塞がれた。抗議の言葉は喉の奥に押し戻される。 ずるい、とか。 チャラい、とか。 いつものお決まりの言葉を言いたいのに、言わせてくれない。 司とは、毎日一緒に寝ている。 やることだって……やっている。 それなのに、どうしてだろう。 今日は、いつもと違う。 司の迷いのなさ。 大人の手早さ。 ムカつくくらい余裕がある。でも、触れられると、どうしようもなく気持ちがいい。 「奏汰、キス上手くなったな」 ……ほら、まただ。 からかうみたいな声なのに、どこか本気が混じっている。 「可愛い顔してるし…」 「……わっ!わわわ、なに!やっ…」 冷たくぬるりとしたものが、股間に落とされ、思わず息が詰まる。薄暗くてよく見えない。ひやりとした感触が、股間に伝わった。 「冷たかったか? ごめんな」 そう言いながらも、悪びれた様子はまるでない。司は奏汰のペニスを掴み、上下に扱き始める。だから、びくんと硬さを増して立ち上がった。 「う、や、はあ、ああ、、きもちい」 気持ちがいい…自然に声が出てしまう。 ペニスを扱かれるたびに、声と一緒に、ぐっちょぐっちょと水音も響いている。 これは、いつもしている、あの羞恥の二人オナニーとは違う。ぬるぬるとしたものを塗られて、ペニスを扱かれているからだろうか。それとも…なんだろう。気持ちがよくて考えられなくなる。 「いつもより気持ちいいだろ?」 「や、や、あああ、ダメ……あっ、はあっ」 ビュクッと勢いよく白濁を溢す。 あっという間に達ってしまった。 「はやっ。はやくねぇか?ま、出しといた方がいいか」 「…え、な…な…」 はあはあと息切れをする。あっという間過ぎてついていけない。ぐじゅ、と小さな音がして、思わず視線を向けると、司が手のひらに何かを広げていた。 「そ、れ……」 何?と聞こうとしているのに、息切れで上手く言葉が続かない。 「これか?ローションだ。さっき気持ちよかったろ? 今度はこっちだ」 司はそう言って、奏汰の両足を広げ、スルリと尻に手を伸ばしてきた。 「な…な、な…」 躊躇しない指先で、くるくると奏汰の孔を撫でる。そのままツプンと、指を孔から奥にぬるっと力強く入れられた。 「……っ、やぁぁっ、」 ビクンと身体が動く。自分の腹の上に吐き出し溜まった精子が、流れ落ちてしまいそうで、咄嗟に手で押さえた。 「はは、気にすんなよ。これからもっとドロドロになるんだぞ。そんなの気にしてる余裕なくなるぞ?」 「…え、えっ、な、なに…ああっ、」 両足を広げられ、ぐっちょぐっちょと音を立てて孔の奥を司の指で弄られ始めた。

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