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抵抗しても無駄だと分かりきっているから、両足に枷、口枷にそして目隠しとされるがまになった。 外に出ることはおろか、身体の一切の自由も奪われた相手の完全なる主導権の中、何をされるのかとただ身を固めて待っていた。 しかし、ベッドに上がっていた主人の重みによって沈んでいた感覚がふと消え、そして次にかったるそうな足取りでバタンッと乱暴に扉が閉まるのが聞こえた。 先ほどの客によるお仕置きではない。とすると、これから来る客の相手をさせられるということだ。 どっちに転んでも安息する暇さえ与えられない中、その時が来るのをじっと待っていた。 「自分の足で歩けッ!」 愛賀にとっては長くも感じた時間の中、突如としてつんざくような主人の声が聞こえた。 おおよそ客相手にはしない態度。だが、何故また来たのだろうと思いつつもまるで自分に怒鳴られているようなその怒声に少なからずも収まっていたはずの震えが再びし始めた。 客引きのために一度外に出させられたことがあった。しかしその時も自分以外の人を見たことがなく、今回初めて知った。 ところが、目隠しをされているためにどんな容貌の相手なのか分からない。 これも念の為に互いのことを知られないためだろうか。 その"誰か"は主人に怒鳴られ、蹴り飛ばされたのか、うっとくぐもった声が聞こえ、ベッド上に身を飛ばされたのだろう、背後で沈むのを感じた。 小さく呻いているような声を聞いていると、愛賀の手枷が雑に引っ張れたかと思うと、カチャリと金属が軽くぶつかる音がした。 どうやらその"誰か"も愛賀と同様、後ろ手に枷を嵌められ、それを連結したようだった。 その証拠に主人が連結した部分を確かめるように強く引っ張った。

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