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第14話 エストレヤ イグニス
グラキエス様の膝の上で困惑と安心を同時に味わっていると、優しく抱き寄せられていた。
グラキエス様の心臓の音が聞こえる。
「なぁ、エストレヤってクラスは何処だ?」
「ぼ、僕はっ」
グラキエス様の胸から急いで起き上がった。
「エストレヤ態々顔をあげなくても良いよ」
頭を撫でられグラキエス様の胸に引き戻されていた。
こんな体勢で人と話すなんてしたこと無い。
姿勢が悪いと家庭教師の人に怒られた記憶があった。
本当に…良いの…かな?
「それでクラスは?」
「ぼっぼくはっBクラス。」
「ふぅん、俺はDだったっけ?」
「そうです。」
信じられない、あのグラキエス様とこんな風に会話しているなんて…。
僕はちゃんと会話できているのかな?
「離れてんな」
「…ぅん」
「お前の事、教えろよ」
「僕?」
僕はグラキエス様が思っているような人間じゃ…。
「そっ」
「僕は…普通の…」
つまらない人間。
「侯爵?なら婚約者いてもおかしくないだろ?誰か婚約したい奴でもいたのかよ?」
「…ぼ…僕は…その…」
本当の事を…隠してはいけない…僕の醜い考えを…。
「ん~?」
「…ごめんなさい」
「どうしたんだよ。」
「僕はその…王子の…第二王妃の座を…」
例えお父様からの指示であっても、僕は反論はしなかった。
「あぁ、それか、」
「お二人の関係を引き離そうなんて考えてなくて…に二番目…に…」
醜い言い訳…。
「もう気にすんなよ、それにあっちはあっちで自由にやってんだから」
「………」
グラキエス様は本当になにも気にしてないようだった。
本当に全て忘れちゃったのかな?
あの二人の事とか…。
「お前まさか、まだ第二王妃狙ってんのか?あの金髪野郎が良いのか?」
「ね…狙ってません、もう…」
金髪野郎って王子の事だよね?
そんな言い方…あのグラキエス様がっ信じられない。
「本当か?あの金髪が目の前に現れて婚約してくれって言われたら断れんのか?」
「…えっ?」
「エストレヤ」
「そんなこと絶対に無いっ」
うん、絶対に無い。
僕は嫌われてるから。
「そんなもんわかんねぇだろ?」
「もしあったとしても僕は王子は望みません…だから…グ…グラキエス様…」
「ん?なんだよ」
「僕の事…捨てないで」
こんなこと言っちゃいけなかったのかも…。
僕みたいな人間が記憶を失ったとは言え、あのグラキエス様に…分不相応だ。
「…ふふっ、お前が俺を捨てても俺がお前を離さねぇよ」
「ほっ本当ですかっんっんっあむっんっふっふぅんっはぁっ…あっ」
涙が出そうな程嬉しい言葉だった。
キスが嬉しい。
グラキエス様から教えてもらったエッチなキス。
服を捲られたと思ったら脱がされていた。
服を脱ぐ際唇が離れると唇以外のところにキスされた。
先程裸を見られたばかりだが、まだ恥ずかしい。
出来るだけ隠したい。
グラキエス様は胸が好きなのかな?
さっきも胸を沢山していたし、今も胸の回りを重点的にされてる。
薄っぺらな僕の胸がもっと魅力的だったら良かったのに。
「ぁんっあんっぃたっ…」
僕の身体がもっと筋肉付いてたら痛くないのかな?
グラキエス様、僕の事興味失くなっちゃったかな?
ちゃんと我慢しないといけなかったのに…。
僕が痛がったから、優しいグラキエス様が舐めてくれた。
僕が悪いのに…今度はちゃんと我慢しないと。
僕は身体を守るように無意識にグラキエス様の頭を抱きしめていた。
「エストレヤの身体触ってると加減が出来なくなる、」
「…グ、グラキエス様?」
僕の身体変なのかな?
「だから、痛かったらすぐに言え。お前の身体を求めすぎで止めらんねぇんだよ。エストレヤが止めてくれ。」
「ぼく…が?」
グラキエス様を止める?
僕なんかがグラキエス様を?
グラキエス様は一度だって間違ったことなんて無いのに。
「あぁ、でないと…」
「…でないと?」
「ベッドから出られなくなる。」
ベッドから出られないって…ずっと一緒に居てくれるの?
僕が止めなかったらグラキエス様は僕と?
グラキエス様とエッチできるならずっとベッドにいたい。
「顔が赤いな?なに考えた?」
「ふぇっ?…ぇ…ぁ…」
ぁっグラキエス様とエッチ出来る妄想しちゃってた。
恥ずかしい。
変な顔してたかも。
「エッチな事?」
「………んっ」
グラキエス様には、全部バレちゃってる。
変態ってバレちゃったのかな?
「今からしよっか?」
「…ぇ?」
なにを?
「エストレヤが想像したエッチな事。」
何て返事すれば良いのか分からずにいたらソファに寝かされていた。
現実だと分かりながら未だに信じられない状況に頭が働かず、それでもグラキエス様の迷惑になってはいけないと頭にあった。
ズボンとパンツを脱がされ足は開かれていた。
僕のモノを晒していると気付いた時には、足が動かず手で必死に隠した。
同年代でも身体が違いすぎて、見られるのは恥ずかしい。
「エストレヤ…綺麗な身体だ。」
綺麗?
僕が?
「…ぁ…んまり…見ないで。」
グラキエス様の美しい瞳に僕の身体が見られてる。
僕が怖がらないようにゆっくり近づいてくれる優しいグラキエス様。
これから沢山エッチな事するんだよね?
グラキエス様と…恥ずかしくて顔を見ることが出来ない。
「エストレヤ」
ふぇっ?
そう言えば名前呼ばれたのいつぶりだろう?
それがグラキエス様だなんて幸せ…。
忘れたくなくて、頭の中でグラキエス様の声が木霊する。
キスされるのかな?
瞼を閉じた。
ん?
キスが無い?
瞼を開けるとグラキエス様の優しい笑顔があった。
「可愛い顔。」
「ぇっ?…ちゅっちゅっぁむっんっんっはぁっんっふぅんっん」
あっ僕が勝手にキスだって勘違いしちゃったんだ、恥ずかしい。
初めてキスに浮かれて、そればかり考えてしまっていたんだ。
このキスは僕が強請ったのを優しいグラキエス様が叶えてくれた。
エッチなキス、もっとしたい。
キスばっかり考えていたら、お尻を触られていた。
お尻の違和感よりキスの気持ち良さに意識が捕らわれ離したくなかった。
指が抜かれると淋しさと今後の展開に緊張していた。
笑顔のグラキエス様が僕のモノを口にした。
今度は絶対にあんなことをしてはいけない。
グラキエス様の口になんて…そう決意した。
絶対にダメと目を瞑って耐えるも、イヤらしい音が聞こえる。
音をイヤらしく感じるなんて僕がエッチだからだ。
こんなエッチなヤツの顔なんてグラキエス様に見られたくなくて顔を隠したからか、グラキエス様が離れていってしまった…。
僕の事…もう…いらなく…なっちゃった…の?
グラキエス様?
ベッドに一人で行ってしまった…。
僕が詰まんなくなって一人で寝ちゃうのかな?
ベッドには入らないけど、何かしてるがここからだと良く見えなかった。
グラキエス様が振り向き歩いてくるのを見つめ続け、後頭部に手を添えられグラキエス様の顔が近づいてきた。
催眠に掛かったように思考を奪われこの後何が起こるのか、これはキスなのか
また僕の勘違いなのか起きてからでないと判断できなかった。
キスだと判断してから瞼を閉じた。
「んっふっんぁむんっんっふぁっはぁはぁはぁ」
キスが終わっても気持ちいい余韻を追いかけていた。
いつの間にかグラキエス様が僕の上に覆い被さり、再び僕のモノにグラキエス様の口が触れ、クッションが腰の下に置かれた。
流れるような行為に僕は身を任せるだけ、甘い香りを感じた途端何かの液体がお尻に流れてきた。
指も入ってきたのにあっという間に抜かれてしまい残念に感じていると、もっと大きくて暖かいモノに変わった。
お腹から空気を押し出されるような圧迫感はあったけど、苦しいとか怖いという感情はなかった。
グラキエス様が動く度に僕からエッチな声が生まれ、こんな僕をグラキエス様に見られたくないのに、エッチな僕をもっと知って欲しいと思う僕もいた。
もっと僕をエッチにして欲しい。
グラキエスさまぁ…。
視界がボヤけていく中でグラキエス様の顔が歪みながらも笑みを浮かべているように見えたのは僕の気の所為かな…。
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