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第55話 醜い僕の心に気付かれませんように エストレヤ イグニス

朝目覚めるといつもは違う光景だった。 僕の腕の中でアティランが眠っている。 なんだか心地よくて、さらさらの髪を優しく撫でた。 アティランは、どうしてあんなに不安なんだろ…。 完璧で格好よくて誰からも認められていて、記憶を失っても魅力的なのに…。 僕なんかにそんな心配ならなくても…。 だって僕の方は…。 僕のが捨てられるくらい不釣り合いなのに、どうしてあんなに不安になるんだろう? きっと僕の方がアティランの事、大好きなのに…。 どうやったら、僕がアティランの事大好きなの伝わるのかな? 「大好き」って言葉だけじゃだめなのかな? 「愛してる」は恥ずかしくて、なかなか言えないけど沢山言った方がいいのかな? 言葉以外で分かってもらうとしたら…エッチしかないのかな? 僕からエッチな事を迫るなんて…。 どんなことすればいいんだろう? 昨日みたいな事は僕には絶対出来ない…縛るなんて…。 アティランを僕が縛る? 縛られたアティランは…見たい…かも…。 だっだめ…。 僕にはまだハードルが高い。 別の事考えよう。 僕が出来るとしたら…キス…かな。 アティランがしてくれる気持ちいいエッチなキス、僕は上手に出来るかな? 「んっん゛ん」 アティラン…起きたのかな? 様子を窺っても、まだ夢の中のようだった。 寝ているのを良いことに、僕の意思でアティランの頬にキスをした。 「アティラン大好き。」   「好き」よりも上で「愛してる」よりも言葉がすんなり出ていた。 愛してない訳じゃない…恥ずかしくなるだけ。 その後、気持ち良さそうに眠るアティランを見ていたら眠くなってしまったので、二度寝してしまった。 次に起きた時、アティランはまだ僕の腕の中にいた。 いたけど…服を捲られ僕の胸はアティランの口の中で舌に転がされていた。 「んやぁん…アティラン…んっふぁん」 こんなに胸を感じるようになってしまったのは、言うまでもなく執拗にアティランに攻められたからだ。 アティランは胸を舐めたりするのが好きだって事に漸く気付いた。 僕にとってアティランは、おっきいエッチな赤ちゃんだった。 あのアティラン グラキエスがこんなにも胸が大好きなんて誰も知らないんだろうな。 僕だけが知ってるアティランに、嬉しくてアティランの頭を撫で続けていた。 胸から口を離したアティランと目が合うと、自然と唇を重ねていた。 「おはよう」 「おはよぅ」 その後は…いつもの朝のようにアティランと…しちゃった。 こんなに沢山しちゃってるのに毎日気持ちよくて、飽きることがない。 お父様は飽きる日が来るって言ってたけど、来ないんじゃないかなって楽観的になってしまう…。 だけど、ふとした瞬間怖くなる。 僕じゃなくて、アティランが僕の事飽きちゃったらどうしよう…。 僕の胸をアティランはいつまで夢中で居てくれるかな? 「エストレヤ風呂行けるか?」 「うん」 裸で抱き抱えられお風呂場まで歩くことなく着き、アティランの手によって身体の隅々まで綺麗にされた。 またエッチな事したくなったけどそれは秘密…にしてたんだけど、すぐにバレてお風呂場でもしちゃった。 バスローブ姿でソファで寛いでいたが、そろそろ準備して食堂で朝ごはん食べて学園に向かわないと遅刻しちゃう。 記憶を失ったアティランはすぐに授業を欠席したがる。 それが本気かどうか分からないけど、ちゃんと「だめ」って言わないと僕の方が離れたくなくなっちゃう。 本音はずっと側にいたい。 クラスが違うのもイヤ。 僕の知らないアティランもイヤ。 僕のアティランを他の人に見らるのもイヤ。 アティランが楽しそうに会話をしている姿をみるのもイヤ。 誰かがアティランに触れているなんてもっとイヤ。 僕がこんなに醜いって知ったらアティランは…どうするかな…。 絶対に知られたくない僕の醜い心。

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