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第57話 学生なのにすげぇな

案内されたカフェテリアの席には体格の良い二人の生徒が既に待っていた。 俺の存在に気がつくと立ち上がり待ち構え、席を促された。 開いている二席のうちの一つに座れば、その場にいる三人も続いて座った。 「グラキエス様覚えていらっしゃいますか?」 「ん?」 「先日食堂でグラキエス様の考案した食べ物を頂いたラーデン ティエンダと申します。」 あぁ、あの時声かけてきた奴か…。 そう言えば、ここにいる奴らも全員見覚えがあるな。 あの日、調理場に急いで入った奴ら…。 全員をもう一度確認してあることに気がついだ。 あの不快な視線を見せた男の姿はなかった。 一人ずつ自己紹介されるが、カタカナ名は覚えられる自信がなかった。 それ程一人一人の名前は長いし、日本人の俺に馴染みがない名前だった。 俺を呼んだラーデン ティエンダはダークブラウンの髪に黒い瞳で落ち着いた奴で俺よりも背が高い。 隣のフェッセン コンパーニョはこのデカイ集団の中でも背が高く二メートルは越えているんじゃないかと言うくらいで、髪と瞳はモスグリーンで兄貴という感じのオーラを放っていた。 そんで、髪も瞳も爽やかなアイスミントグリーンの明るく社交的なボンド ガウディぺディオ。 顔は覚えても、聞きなれないフレーズで覚えるのに苦労しそうな名前達。 んで、そんな奴らが俺に何の用だ? 「グラキエス様、あの日の料理は初めて食べるもので衝撃を受けました。是非共同名義でお店を出店しませんか?」 「共同名義ね…こういう商売ってさ早い者勝ちだろ?俺を誘わずに行動しちゃえば良かったんじゃねぇの?」 「いえ、あの料理はグラキエス様の作品です。横取りするわけにはいきません。」 律儀だな。 確かに貴族では信頼関係は重要で、それが仕事に繋がるとなれば尚更か。 あっ、俺公爵家だったわ。 公爵家敵に回したくないよな…。 それで共同名義ねぇ。 「あれが仕事に繋がると思ったのはティエンダ…様なんだろ?なら、俺は料理のレシピの提供ってことで自由にやっていいよ。」 名前自体言いにくいが様付けってのが余計言いづらくさせる。 「では、契約に基づき金額を支払います。」 まぁ、金はあって困ることはないか。 日本人の頃もバイトはしても、経営なんてわかんねぇからな。 練習って所だな。 エストレヤに不自由な生活させたくないしな。 「あぁ、それで構わない。」 「店の場所や内装・雇用についてこちらでしますが、報告はさせてください。」 「あぁ。」 「グラキエス様、今回はありがとうございます。」 「…なぁ、仕事仲間であり俺たちって対等だよな?」 「…はい…」 「なら、俺の事はグラキエスで。俺もティエンダでいいか?」 「…よろしいのですか?」 「信頼関係は大切だからな、そっちの二人も。」 「はい…グラ…キエス…」 「あぁ、んで話はまだあんのか?」 「いえ、今回話したかったのは出店の話のみです。」 「おぅ、なら行っても良いか?」 「はい、本日はお時間頂きありがとうございます。」 「…丁寧すぎる言葉遣いも変えてくれるか?」 「…言葉…ですか…。」 「今後も関係を続けるなら、これは俺からの条件ってことで。」 「…はい。」 「んじゃ、よろしく。」 「…はぃ。」 この世界ってすげぇな。 学生のうちに店を出すとか、金持ちだから出来る事だよな。 精神的にも大人だな…。 安易に考えすぎたか?と悩むも、俺の意識は一瞬にしてエストレヤに向かっていた。 エッチな格好のエストレヤ楽しみだな。

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