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第22話

ロキの目を冷やすため、俺たは川へ向かう。 「もう、会えないと思っていた。あの時は、すまない。お前を危険に晒してしまった。」 そんな事は、怒っていない。見当違いない謝罪をするロキの綺麗さが憎らしい。ロキの中では、俺の悲惨なこの村での生活も楽しい子供時代なのだろう。それに、ロキには感謝してる。俺を王宮に行かせてくれたから、復讐する力を手に入れた。自分の行動が父を殺したなんて、知らないロキ。謝るなら、あの馬鹿にするべきだ。俺は、そんな胸の内を隠して、ロキの欲しい言葉を投げかける。 「俺はロキに会えて嬉しい。あの時も、ロキは俺のことを助けようとしてくれたでしょ。それに俺は何度もロキに救われた。だから、俺は怒ってなんかないよ。」 自信をなくしたロキにとって自分が俺の助けていたという事実は一番の救いだった。ロキは完全に俺を信用しきる。 「許してくれて、ありがとう。俺もアレンに会えて嬉しい。ところでなんでアレンって名乗っていたんだ?」 俺が王様の子だとバレると都合がわるい。だから、俺は思っていない謝罪を口にする。 「俺達は、王国の人間から逃げていたんだ。だから、見つからないように嘘の名前を名のっていたんだ。ずっと、親友の君を騙していて心苦しかった。すまない。 」 秘密を共有すると、仲が深まった気がするよね。無知で愚かなロキは、俺をまた、親友として受け入れたのだった。

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