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4話 お仕置き

 お仕置きと言って射精を我慢させてから、金山の行動は面白かった。  二人して後半をサボった次の時間は体育で、短距離走だった。金山の絶望的な表情が忘れられない。そりゃそうだろう。自ら望んだ事とは言え尻から出血してて、勃起も治まっていない状態で、誰が走りたいと思うだろうか。それでもサボらずに出席しているのは、俺のご機嫌を伺っているからだろう。  暑くて周りは皆半袖シャツの中、金山は大きめの長袖ジャージを着て股間の膨らみを隠している様だった。  出席番号順に走るため金山の番はすぐに来て、最初の方は普通に走ってる様に見えたが、後半ぴょこぴょこと足を引き摺る様にしていて、特に誰も気にしてはいないが、俺には滑稽に見えた。おそらく走った事で痛みが悪化し、それに伴って股間の状況も悪化したのだろう。  走り終えた金山はちらりと俺の方を見ると、顔を赤くしてから俯いた。よく見ると必死でジャージを伸ばして股間を隠していて、思っていたよりも危険な状態なのかもしれない。しかし、授業中に本来なら接点の無いはずの俺が声を掛ける訳にもいかないので、知らない振りをして過ごした。  体育が終わり休憩時間に着替えをするが、金山は一人机に突っ伏して身動きを取らなかった。その後の授業でもずっと動かずに寝た振りを続けていて、よっぽど辛いんだろうなと思う。  昼休みが始まって、来るかどうか分からないが、いつも通りに屋上へ行く。毎回疑問に思うが何故だか鍵は開いていて、屋上へ足を踏み入れると海野と空本が待っていた。 「お前も毎日良く来るよな。金山がまだ来てないから一時休戦な」 「そうか」  今日は殴る気分じゃないのか、空本がそう言う。海野はいつも通り、少し離れた位置で外部からの侵入者が無いか見張っている。 「お前さ、頭おかしいの?」 「空本に言われたくは無いな」 「金山は根っからのヤバい奴だけどさ、何でお前みたいなのが狙われてる訳?」 「さぁ、知らないな」  空本の失礼な発言を流して、果たして金山は来るだろうかと思う。ここに来るからには、形だけでも俺を殴らなくてはいけない。それだけの体力が残っているのだろうか。  そう思っていたら、金山はジャージ姿のまま屋上にやって来た。 「ぅぐっ、」  何も喋らず、いきなり殴る。いつも通りの金山だ。  俺はここで抵抗しない事にしているので、殴られた衝撃で吹っ飛ばされ、あえて受け身を取らずに倒れ込む。そこに馬乗りになって、珍しく顔も含めて殴打される。 「おい、顔は止めとけ」 「うるせー」  空本の忠告も聞かず何度か顔を殴るので、後で面倒な事になるかな、と他人事の様に思いながら、家に帰ったら金山の顔を殴り返さなければなと思う。この暴行は、金山が俺にしてほしい事の表れなのだ。だからちゃんと覚えておいて、そっくりそのまま返してやる。  間近で見ると、馬乗りになっている金山の股間はまだ膨らみが目立っていて、本当に治まってないんだなとおかしくなる。  続けて腹部を殴られて、立ち上がった金山に下腹部を蹴られる。かなりの衝撃があったが、これが本人の願望だと思うと、可愛いなと思ってしまう。  俺がどんな表情をしていたか分からないが、空本が何がおかしいんだよ、と言って殴りかかって来たので、笑っていたのだろう。二人から殴られ、そこそこ痛めつけられた俺は、動けない体を装って寝転がって、三人がいなくなるのを待つ。  俺一人になり予鈴が鳴った頃に立ち上がり、教室へ戻る。金山はやはり机に突っ伏していた。  午後の授業が始まってしばらくして、ただの塊の様に動かなかった金山が、脚を組み替えたりそわそわしているなと思う。授業の後半には、脚をぴったりと閉じて、また動かなくなった。何となく、トイレを我慢してる人みたいだと思うが、あながち間違いでも無いのかもしれない。少なくとも、昼休み以外で席を立った所を見ていないのだから、用を足す事もできずにいるのかと思った。  何とか午後の授業を持ち堪えた金山は、ジャージ姿のまま真っ先に教室を出て行った。この後別々に帰るが、俺の家に来るのは決定事項なのでその姿を追う事はせずに、いつも通りに帰宅した。  すると俺の部屋の前で、金山がしゃがみ込んでいた。 「ずいぶん早く着いたんだな」 「っ、」  辛そうに身を縮こませている金山の腕を取り、立ち上がらせると部屋へ押し込む。  まず殴り、倒れ込んだ金山に馬乗りになり、何度も顔を殴る。 「ぐっ、うっ」 「今日は珍しく顔殴ったもんな」  お互い、明日は学校に行けないだろうなと思う。  腹部を殴ると、一層辛そうにする。今までに無い反応に、面白いなと思う。立ち上がって、下腹部を思い切り蹴る。 「あっ、ああっ!」  金山の両手が股間をきつく握り締め、やはりトイレも我慢しているんだろう。  屋上でされた通りに殴り返し、その様子を見る。 「んっ、んあっ、」  無理矢理両手を外させ、そのままジャージと下着を下ろすと、股間は硬く勃ち上がっていて、びしょびょに濡れている。それがカウパーなのか、おしっこなのかは分からないが、脱がせた下着もびしょ濡れで、どちらにしてもあまり変わらないなと思う。 「精液は付いてないから、合格だな」  そう言うと、生の陰茎を靴下を履いた足で強く踏み込む。 「んっ! んん〜〜!!」  金山はそれだけで、あっけなく射精した。  しばらく、ぐにぐにと足で弄っていると靴下が温かく濡れる。 「あ! あっ!」  もう制御が効かないのだろう、金山は小便を垂れ流しながら、喘いでいた。  足を引っ込めると、陰茎から勢い良く尿が噴き出してなかなか止まらない。自分の手で押さえ込んで止めようとしているが、ここまで溜め込んだものはもう止まらないだろう。 「んっ、あん、あっ、」 「ふっ、気持ち良いのか、恥ずかしいのか、どっちだよ」  金山の目には涙が浮かんでいて、たぶん両方なんだろうなと思う。  俺らの下には、大きな水溜りが出来上がって、金山は制服のカッターシャツまでも濡れてしまっている。 「ご褒美、ほしいか?」 「⋯⋯え、」  戸惑った金山を横目に、俺はベルトを外しスラックスと下着をまとめて脱ぐと、金山の股間を跨ぐ様にして腰を落とす。 「ちょっ、何!」 「何って、ご褒美だよ」  金山の陰茎を何度か擦って勃たせ、自分の尻に導くと深く腰を落とす。  帰宅前に洗浄はしたし、軽く解して来たので、思ったよりは簡単に入る。しかし、痛くない訳では無い。痛みを無視して、腰を上下させる。 「気持ち良いか?」 「あっ、あっ、んっ、」  俺が抱かれてるのに、抱いてる様にしか感じない。ぐちぐちと金山のそこを尻でいじめて、何度も腰を動かす。 「あ、んっ、んん〜〜!」  いつも通り、金山はすぐに達した。  ずるりとそれを抜くと、わずかに血が付いていて、お揃いだなと思う。  俺はイっていないので、中に入ろうかとも思ったが、さすがに金山の尻が壊れるかと思い止めておいた。 「はっ、はぁっ、水沢、何で」 「何で抱かれた? それとも何で抱かない?」 「⋯⋯どっちも」 「さてな。とりあえずシャワー浴びようぜ。部屋が小便まみれになる」  金山の腕を引っ張り起き上がらせると、ふっと笑いが込み上げる。  これは愛とか恋とか、そんな生易しいものじゃない。  端から壊れているのだ、俺たちは。

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