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第15話:混じり合う吐息と寝台の悲鳴 ※

 根元まで突き入れたことで、二人の身体は完全に密着していた。  私の規格外の分身は、彼の中を限界まで押し広げ、腹の奥底にどっしりと居座っている。  物理的に一つに繋がっているというたまらない事実。  内側を隙間なく埋め尽くされる苦しさに、ドノバンの喉から空気が漏れるような音が響く。 「ぐッ……! お前、デカすぎ……っ、苦しい……!」 「……ッ、動き、ません……っ。少しだけ……あんたが慣れるまで、我慢しますから……」  私は、彼の内部で脈打つ自身を感じながら、冷や汗と脂汗(あぶらあせ)に濡れた彼の額と髪を撫でる。 「……はぁ、濡れた髪、キますね……」 「ゥ……、ンン……ッ」  余裕なんてない。あまりの締め付けに、今すぐ腰を振って暴れたい衝動を、必死に押さえつける。  ドノバンは、私の腕の中で、腹の中に居座る異物の熱さと重さに翻弄されながら、ただ荒い息を繰り返している。その瞳は涙で濡れ、焦点が定まっていない。 (……すごい)  私は、愉悦と苦悶が混じったため息を漏らした。  締め付けが、尋常ではない。  ポーションで(ほぐ)したとはいえ、そこは処女地(しょじょち)だ。異物を排除しようとする本能的な収縮が、私をきつく噛んでいる。熱い。肉壁が、私の形を覚えようとするかのように、脈打ちながら吸い付いてくる。 「く……ッ、ふ……」 「な、に……笑ってやがる……」  ドノバンが、顔を歪ゆがめながら私を睨にらむ。その目に怯えはない。あるのは、腹の底を裂きそうな異物感への苦悶と……私の中で暴発しそうな『熱』を敏感に感じ取った焦りだ。 「嬉しくて。……あんたの中が、こんなに熱いなんて」  私は愛おしそうに微笑む。  だが、締め付けられる快感に、腰が意思に反してビク、ビクと小刻みに震え、無意識に彼を突いてしまっている。  ドノバンも、腹の中で私の余裕のなさを感じ取ったのだろう。  彼は脂汗を流しながら震える手を伸ばし、私の張り詰めた下腹を――まるで(なだ)めるようにそっと撫でた。 「……ッ、慣れるまで待ってたら……冒険者どもが、来ちまうだろうが……」  ドノバンは、苦しげに息を吐き出しながら、覚悟を決めたように私の腰を軽く叩いた。 「……動けよ。さっさと」  私のこめかみがピクリと跳ねた。  気遣って待っていたのに、それを煽るとは。  興奮と、わずかな苛立ちが混じり合い、私の理性を焼き切った。 「……ハ。言いましたね?」  私は獰猛な笑みを深め、ドノバンの腰をガッチリと掴んで固定した。 「気遣いをした私が馬鹿でした。……ええ、望み通り遠慮なく動きますよ」  宣言と同時に、私はゆっくりと――しかし容赦なく、腰を引き始めた。 「うッ……!?」  内壁が擦すれる感覚に、ドノバンがビクリと肩を跳ねさせる。  だが、まだ体が慣れていないせいで、引き抜く動きに合わせて内壁が不規則に痙攣(けいれん)し、私を拒むように締め付けてくる。 「……ッ、半端に擦れて……気持ち悪い……! もっとマシな動きはできねえのか……ッ!」  ドノバンが、脂汗を流しながら悪態をついた。  違和感への苦し紛れの文句だろうが、今の私には「そんな動きじゃ満足できない」という挑発にしか聞こえない。 「……あんた、壊されたいんですか?」  私は苛立ちと興奮をないまぜにした低い声で(うな)ると、引ききった腰を一気に叩きつけた。  ズドンッ!! 「あ゛ッ……!? ぐ、ぅ……!」 「く……ッ」  奥を強打され、ドノバンの体が跳ねる。  だが、締め付けがきつすぎて、私自身も思うように動けない。これでは抜き差しする前に、互いに擦り切れてしまう。 「……まったく。そんなにガチガチに強張(こわば)っていたら、こっちが動きづらいですよ」  言葉だけでは体は緩まない。私は、ドノバンの脇腹から手を滑らせ、先ほど私が所有印として結びつけた『根付け』へと指をかけた。 「ひぁッ!?」  私は、編み込まれた硬い屑魔石(くずませき)を指で摘むと、それを彼の敏感な裏筋や鈴口(すずぐち)に、コリコリと意地悪く押し当てた。  張り詰めた粘膜に、ゴツゴツとした石の冷たく硬い感触が食い込む。 「……ッ、力が抜けませんね。なら、これでどうですか」  私はもはや余裕などなく、焦れたように吐き捨てると、硬い魔石を転がすように(いじ)り、濡れた房を擦り付けながら、容赦なくしごき始めた。  革紐が締め付ける感覚と、魔石が急所を抉る刺激。  前からの強烈な快感が脳を揺さぶり、後ろの緊張が強制的に解かれていく。 「あ、あっ……! んぁ……!」  その隙を逃さず、私はストロークの幅を広げた。  最初は浅く。次は深く。  出入りを繰り返すたびに、ポーションと愛液が馴染み、グチュ、グチュ、と卑猥な音が大きくなっていく。 「ん……っ、は、ぁ……! ンあッッ!? そこ……!」  数十回ほど往復した頃だろうか。  ドノバンのうめき声に、微かな変化が混じり始めた。  苦痛だけの悲鳴から、どこか甘い、鼻にかかったような吐息へ。 (……ここか)  私は、指と瓶での愛撫で見つけた「弱点」を、今度は自身で正確に狙い撃ちした。  引き抜くと同時に角度を変え、押し込む際に、上に向かって擦り上げる。 「あッ!? んんあッ!!?」  ドノバンの喉から、裏返ったような高い声が弾けた。  彼の意思とは無関係に、内壁がキュウゥッ! と激しく痙攣し、私を締め上げる。 「っ、く……! すごい、締め付け……ッ!」  余裕ぶった口調など、もう維持できない。  あまりの気持ちよさに、私の呼吸も荒くなる。私はドノバンを逃がさないよう、腰を掴む指にギリ、と力を込めた。 「そこ、いいんですね? ……なら、一回イって、力を抜いてください」  私は確信を持って、そこだけを執拗(しつよう)に攻め立てた。  後ろで核を潰しながら、前の根付けを乱暴に擦り上げる。 「あ、あ、あ、だめ……ッ! おかしく、なる……! だめだッ……!」 「なってください。……早く、イけッ……!」  私の切羽詰まった命令が引き金となった。  ドノバンの体が弓なりに反り、シーツを握りしめた拳が白くなる。 「あ、あ゛ッ、あ゛あ゛―――ッ!!」  絶叫と共に、ドノバンが先に絶頂を迎えた。  ビクビクと体が跳ね、締め付けられた根付けの先から、白濁が勢いよく(ほとばし)り、彼の腹と私の手を汚す。  数度の痙攣の後、糸が切れたように彼の体から力が抜けた。ガクン、と巨躯がベッドに沈む。 「はぁ……っ、はぁ……っ……」  ドノバンが虚ろな目で荒い息を吐く。  全身の筋肉が弛緩(しかん)し、硬く閉ざされていた内壁が、とろりと柔らかく私を受け入れた瞬間だった。 「……ッ、は……。やっと、奥まで……」  抵抗が消え、吸い付くような柔らかさだけが残った肉の穴。  絶頂の余韻で脱力した内壁は、先ほどまでの拒絶が嘘のように、熱を持った蜜のようにとろけ、私の凶悪なサイズを優しく、けれど貪欲に飲み込んでいく。  引き抜こうとすれば無数の(ひだ)がぬめるように絡みつき、押し込めば奥が吸い付いて離さない。  その極上の感触が、私の理性を完全に決壊させた。  私はドノバンの腰を掴んでいた手を離すと、その分厚い胸板の上に覆いかぶさるように倒れ込んだ。  ドノバンの首筋に顔を埋め、汗ばんだ肌の匂いを肺いっぱいに吸い込む。 「はぁ、はぁ……セル、ウィン……? 」 「お望み通り、いっぱい、動いてあげますから、ね……ッ!」  私はうわごとのように呟くと、重みを預けたまま、ただ本能のままに腰を打ち付け始めた。  もう、テクニックも駆け引きもない。  ただ、気持ちいい。熱い。どこまでも奥へ届く。  ズチュッ、グチュッ、ヌチュゥッ! パンッ、パンッ!!  濡れそぼった肉壁を激しく掻き回すたび、粘ついた蜜が泡立つような卑猥な水音が絶え間なく響く。 「あ゛ッ、んぅ……! ああッ! はげ、し……ッ!」 「はぁ、はぁ、ッ……! ドノバン、さん……ッ! クソッ、気持ちイイ、あんたの中……ッ!」  顔が見える距離で、互いの吐息が混ざり合う。  私は獣のように荒い息を吐きながら、止まらなくなった腰をひたすらに突き入れた。  打ち付けるたびに、脱力したドノバンの体が揺れ、私の快感に呼応するように内壁がうねる。    ギシギシギシギシッ!!    下で、きゃしゃな木製の簡易ベッドが悲鳴を上げている。  古い木材の枠が軋み、脚が床板を叩くたび、乾いた音が連続して鳴り響く。  二人の体重と容赦ない突き上げに耐えかね、いつ壊れてもおかしくないほど激しく鳴るそれが、今の私には最高の伴奏だった。 「あ゛ッ、あ゛……ッ! ふか、すぎ……ッ! 腹、こわれ、る……ッ!」  ドノバンが堪えきれず、無意識にベッドの(ふち)を強く掴んだ。  あまりの激しさと、内臓まで届く異物感に耐えかね、本能的に腰を引いて逃げようとしているのだ。 「逃げるな……ッ! もっと、食らえ……ッ!」  私は逃げようとする彼の片足の太腿を腕で抱え込み、体重を乗せてベッドへと強引に押し付けた。  逃げ道を塞がれ、逆に脚を大きく開かされたことで、結合部はより深く、えげつない角度で噛み合う。 「あ゛ッ!? ひ、あ゛あッ!! そこ、抉るなァ……ッ!!」 「はッ、ァッ……! イイ、凄くイイ……ッ! 吸い付いてくる……ッ!」  私はドノバンの太腿を抱いたまま、腰に回転を加えて敏感な内壁をねっとりと擦り上げた。  逃げようともがくほどに、私の熱は彼の奥深くを犯し、柔らかな肉が痙攣しながら必死に締め付けてくる。    ミシミシッ! ガタガタン!!    ベッドの悲鳴も一段と激しくなり、二人の体を支える木枠が限界を迎えようとしている。  それでも私は止まらない──もう、ただの交尾だ。 「あ、あ゛、っ……! くる、また、来る……ッ!」 「ッ、く、ぅ……! ドノバンさん……ッ! 中に出したい……いいですよね? ね、いいって言って……ッ!」  ドノバンが再び絶頂の予感に震える。  私の切羽詰まった懇願が、快楽で溶けた彼の脳髄に届いたのだろうか。  彼は焦点の合わない瞳で見上げ、私の腕にすがりつくように指を食い込ませ、掠れた声で啼いた。 「……あ、ゥ……ぃ、い……ッ!」  ドノバンが、掠れた声で同意を漏らす。  だが、そんなか細い声では、私の暴走した独占欲は満たされない。 「聞こえません……ッ! そんな弱々しい声じゃ……ッ!」  私は焦れたように叫ぶと、担ぎ上げた太腿をさらに強く引き寄せ、彼の敏感な点を執拗に抉り犯した。  ドノバンの理性を、熱と圧迫で溶かし、思考を根こそぎ剥ぎ取る。 「言ってください……! 私のコレを、どこにぶちまけてほしいのか……ッ! あんたの口で、ハッキリとぉッ!」 「あ゛ッ、うあ゛……ッ! 俺の、な、中に……っ、出せ……ッ!」  追い詰められたドノバンが、喉を反らせて絶叫した。  羞恥もプライドもかなぐり捨て、ただ本能のままに、私の種を強請(ねだ)る。  頭の中で何かが焼き切れる音がした。  もはや一秒も待てない。  私は、ベッドに押し付けていた彼の足を強引に引き寄せ、その太腿をさらに高く肩まで担ぎ上げた。  逃げ場のない角度で固定し、結合を限界まで深くする。  腹の奥底を直接叩きつけ、柔肉の尽きる場所まで熱をねじ込む一撃。  パンッ、パンッ! グチュルゥッ!!  蜜が溢れ、泡立ち、結合部から糸を引くほどに溢れ出す。  ドノバンの体が弓なりに反り、喉がひくひくと痙攣する 「あ゛あ゛あ゛あ゛ッ―――!!」 「はッ! はァッ! 奥に、全部、受け取れぇッ……!!」  私は、獣のような(うな)りと共に、腰を限界まで突き入れた。  瞬間、ドノバンの内壁が痙攣し、彼は私の手も借りずに、ただ後ろからの刺激と根付けの摩擦だけで絶頂を迎えた。  白濁した飛沫(しぶき)が、彼の腹と胸元を汚す。  その強烈な締め付けに誘発され、私もまた、(せき)を切ったように彼の中に解き放った。  ドク、ドク、ドク、と。  熱い奔流(ほんりゅう)が、彼の最奥に注ぎ込まれる。 「は……っ、は……っ、あ……」 「……ッ、ふ……ぅ……」  長い、長い放出が終わっても、私は彼から離れなかった。  それどころか、全てを吐き出し終えた後も、杭を打ち込んだままの腰を、わざと小さく揺すった。  プチュ、グチュ……と。  行き場を失った大量の精と蜜が、内壁と肉棒の隙間で泡立ち、卑猥な濁った音を奏でる。  私が動くたびに、彼のお腹の中でたっぷりと注ぎ込まれた熱が波打ち、粘膜を内側から濡らしている音だ。  その音が、彼の中を私のモノで満たしきったという動かぬ証拠のようで、背筋がゾクゾクするほど愛おしい。 「ん……ぁ……っ。あ、つ……い……」  いまだに腹の底を埋め尽くす熱量に耐えかねたのか、ドノバンが涙目で、甘く掠れた声を漏らした。 「ふふ。どうですか? 私のを全部飲み干したままで……お腹、重たいでしょう?」  私は、彼の下腹にそっと掌を添えた。  筋肉の奥に、確かな熱と重みがある。私が注ぎ込んだものが、今まさに彼の胎内を満たしているのだという達成感。  その事実を噛み締めるように、汗ばんだ肌の上をゆっくりと()い上がる。分厚い腹筋の溝、激しく上下する胸板……。  そして、硬く尖った胸の頂を指先で掠めた。 「んッ……!」  ビクリ、とドノバンの体が跳ね、喉の奥から甘い余韻が漏れた。  絶頂直後の、神経が剥き出しになった無防備な反応。 「……可愛いですね。まだこんなに感じるんですか?」  愛おしさが爆発する。  私はたまらず、余韻を楽しむように時折ピクつく内壁を感じながら、彼の体の上に重なるように倒れ込んだ。  チュ、チュッ、と。  汗に濡れた頬や、涙でぐしゃぐしゃの目元に、何度も、何度も口付けを降らせる。  そして、半開きになった唇の端を舐め上げ、熱っぽい声で強請(ねだ)った。 「ドノバンさん……舌、出してください」  彼は絶頂の余韻で意識が朦朧としているのだろう。  私の言葉を拒む理性など残っていない。ぼんやりとした瞳のまま、幼児のように素直に口を開き、震える舌先を無防備にのぞかせた。  その従順さが、たまらない。 「……ん、ぁ……」  私はすかさず自身の舌を差し込み、彼のそれを根元から絡め取った。  ジュル、チュプ……。  互いの荒い吐息が至近距離で混ざり合い、唾液が糸を引くほどねっとりと(むさぼ)り合う。  深い、深いディープキス。  下の口だけでなく、上の口までも私に侵入され、ドノバンは逃げ場なく私の味に染められていく。 「ん……ッ、ちゅ、る……、はぁ……」 「んむ……ッ、ふ……ぅ、あ……」  汗で濡れた肌と肌が張り付く感触。  二人の匂いが完全に混ざり合った、濃密な空気。  ドノバンは、目を蕩けさせたまま、口を半開きにして荒い息を繰り返している。  その顔は、涙とよだれでぐちゃぐちゃで、ひどく情けなく、そして――どうしようもなく扇情的(せんじょうてき)だった。 「……ドノバンさん」  私は、彼の汗ばんだ首筋に顔を埋め、深く息を吸い込んだ。  甘い薬草の香りは、今はもう、散らばる精(モノ)の匂いと混じり合い、完全に「私の所有物(モノ)」としての匂いに変わっていた。  私は、その無防備な首筋に、征服の証を刻むように、ゆっくりと、強く歯を立てた。  血が(にじ)むほどに。 「ッ……!」  ドノバンが、意識の底で小さくうめく。 「……覚悟してください。死ぬまで、離してやりませんから」  私は、彼の体内に己を残したまま、その耳元で低く、(くら)い愛を囁き続けた。

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