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29.※排泄
「さっさと片付けろ。腹が痛いんだろ? さっきから腹の音が凄まじいぞ」
急かすような口調であったが、先ほどとは違い、幾分か優しい声音に戸惑いを覚えた愛賀だったが、何とか片付けた。
愛賀にとってはやっとの思いではあったものの傍から見れば雑な畳み方ではあったが、客はそれをそそくさと片付け、新しいシートを敷いてくれた。
今にも出したい焦燥感を抱えていた愛賀は足早とその上にしゃがみ、両手を胸の位置まで上げ、客が見てくる中、肛門に力を入れた。
「うっ、う⋯⋯んッ」
やはり今回もプラグがすんなりと出てくれようとしてくれない。
ただ力んでも仕方ないのかと思った愛賀はそこで力の入れ具合を変えた。
フッフッと短く息を吐いた後、息を止めつつ力ませた。
「ふ⋯っ、ん⋯ッ」
ふるふると震わせながらも力を入れていると、少しずつでありながらも出ていっているようで、前回よりもすんなり出てきたことに嬉しく感じ、同じ方法で出した。
ぬるぬると潤滑剤をまとわせた球が順番に素直に出ていった。
そして、最後の小さな球がぽとり、と落ちた時。
盛大な放屁音と共に固形物がミチミチと音を立て排出された。
「さすがドッグフードを食ったから、形として出てきたな」
しゃがんでは捻り出したものをしげしげと見てくる。
そんなにも間近に見られて羞恥を覚えてしまうものだが、何故か見て欲しいという妙な欲が出てきた。
だから見てという意味で「わう、わうっ」と鳴いてみせた。
「お、どうした。どこか満足げな顔をして。出せて嬉しいのか?」
「わふっ、わふっ」
「それは良かったな」
そう言って頭を撫でてくれた。
嬉しい。
そういう意味で鳴いたわけではないが、結果として褒められたから良かったといえよう。
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