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第4話

同窓会が終わって、店を出た。 夜風が、思ったより冷たい。 解散、という言葉で区切られたはずなのに 彼は自然と隣を歩いていた。 あの頃と同じ距離。 いや、あの頃より少し近い。 「駅、こっちだろ」 当たり前みたいに言われて 頷くしかなかった。 終電までまだ時間がある。 それを口に出す理由が見つからなくて ただ歩く。 街灯に照らされた横顔を見るたび 高校時代の教室が、勝手に重なった。 制服の袖、窓際の席 名前を呼ばれる前の気配。

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