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第5話
「懐かしいな」
彼はそう言って笑う。
その声に、胸の奥がひどくザワつく。
「お前、あんまり変わってないな」
軽い調子だった。
褒めているのか、ただの事実なのかも分からない
「…そう?」
声が少し遅れる。
変わったつもりでいた。
忘れたつもりでいた。
でも、こうして隣を歩くだけで
全部、嘘だったとわかる。
「静かだったよな、昔から」
その言葉に笑えなかった。
-静かだったんじゃない。
-言えなかっただけだ。
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