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第41話(彼視点)

スマホを見る。 既読はつかない。 -やっぱりか もう一度短く押す。 ドアが開いて 顔を見た瞬間、判断はついた。 「熱?」 額に伸ばした手が 思ったよりも熱い。 次の瞬間、力が抜けたみたいにその場に座り込む 「無理すんな」 言いながら反射的に肩に腕をまわす。 抱き上げるほどじゃない。 でも、立たせて歩かせるには この距離が1番安全だった。 「寝室どっちだ?」 答えを待ってからゆっくり歩く。 1歩ずつ体重が預けられるのを感じながら ベッドまで連れていって腰を下ろさせる スリッパを脱がせてそのまま横にさせた。 ここまで それ以上は今じゃない 水を持ってきて薬を探す。 理由はきかない。 聞く必要もない。

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