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第3話(相手視点)
「で、なんで俺ん家」
「飲みたかった」
「ひとりで飲め」
「やだ」
即答
ほんと変わんない
コルクを抜いて、グラスに注ぐ
1口飲んだ俺はすぐ顔をしかめた。
「まず」
「だろ」
引き出物のワインってこんなまずかったか?
なのにあいつは、残りを俺のグラスに流した。
「はい」
「なんで」
「お前なら飲めるでしょ」
…そういうとこだ
結局ほとんど俺が飲んで
あいつはネクタイを緩めてソファに深く座り込んだ。
ぼんやり天井を見ている。
「…授かり婚だって」
ぽつりと独り言みたいに言った。
「あぁ」
それ以上は何も聞かない。
聞かなくても分かることと
聞いちゃいけないことがある。
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