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 ちらちら揺れる燭台の灯りに目蓋の色粉がきらめき、蜜蝋を塗ったくちびるはなまめかしく映えているだろう。  オメガの本気をナメてもらっちゃあ困るのだ。 「あ、あぁ、……うむ、よし入れ」  片方の騎士があきらかに動揺しつつ横に避けた。 「お、おい、確認もなしにそれはまずいだろ」もう片方の騎士が焦って制止する。「それならおまえがいまからヴィドール殿に確認をとってくればいいじゃないか」「いやまぁそうだが――」  こそこそと言い争うふたりの騎士に、「あぁそれから――」とジェレミーは懐から金貨を数枚取り出し、彼らの手に握らせた。 「ブロア卿よりお渡しするよう言いつかっておりました。遅くまでの御勤め大変おそれいりますとのことで……」  手の中の金貨を確かめるや、ふたりの騎士は顔を見合わせ、咳払いをすると脇によけた。  やはり金に勝るものはない。  ここで粘られていたとしても、彼らが指示をあおぐべき王子の側近ヴィドールはいまごろ泥酔して使いものにはならないことだろう。  そうなるように先ほどノーランに頼んでおいたのだ。  念には念を、というやつだ。

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