26 / 37
26.
――ああ、この人、噛みたいのか……
わずかに残った理性の片隅でぼんやりとそう思った。
しかし不本意な番関係の成立を避けるため、オメガ用のチョーカーは丈夫にできている。留め具には鍵がついているし、ナイフで裁ち切るには肌にぴったりと密着していて容易には取り外せない。
荒く息を吐きながら何度もそこに噛みつく仕草は王子とは思えないほど野性的だが、それが余計に求められているみたいでまたさらに昂ぶってしまう。
じれたカシウスが力まかせに腰を打ち付け、ジェレミーの視界に火花が散った。動き始めると性感のほうが勝るのか、カシウスはうなじから離れて果てることを優先させる。
そうやって何度も高め合ううちに、いつのまにかふたりは貪り合うかのようにしてくちづけあい、どちらとも知れぬ体液に濡れた身体をぴったりと重ねて抱き合った。
その夜はふたりとも出しても出しても満足できず、疲れ果ててお互いが気を失うようにして眠ってしまうまで、行為は続けられたのだった。
ともだちにシェアしよう!

