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「貴殿がおっしゃるとおり、カシウス殿下は大変慎み深く慈悲深い御方と心得ます。それはもうオメガであるわたくしめにもお情けをかけてくださるような――ええ、わかっております、みなまで言いますまい――しかしいまのお話を伺う限り、殿下はこれまでオメガとの接触を控えられており、オメガの存在自体に慣れていらっしゃらないご様子。おそれおおくも申し上げますが、次期国王となるべき御方がそのようでは少々――えぇ、ほんの少しばかり心配になると、そうヴィドール殿は仰せられているのでございますよね?」
「おっ……な、なにを、貴様、」
突然すらすらと口上を述べ立ててきたジェレミーにヴィドールが驚いて口籠った。
しかも図星であったのか、「おまえそのようなことを考えていたのか?」とカシウスに睨まれ、これでもかとうろたえている。
「い、いえっ、わたくしは決してそのようなっ――おい貴様、適当なことをぬかすでないぞ!?」
「適当だなんてとんでもございません。これはほかでもないカシウス殿下がいちっばんご承知のことと存じますが、ヴィドール殿は忠義の御方。みなすべてカシウス殿下を思ってのことと存じます――そこでご提案なのですが、いかがでございましょう、このジェレミー・クラヴェルを、殿下のお心持ちがお静まりになるまで、殿下のお世話係として城に置かせてはもらえませんか」
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