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ジェレミーはたしかな手応えを感じながらたたみかけた。
「しかしながら殿下のような高貴なる方々におかれましてはそうおおっぴらにオメガの者へ情をかけることも憚られましょう――ええ、わかっております、わかっておりますとも。その苦しいお心裡、大変僭越ながら我が父や母にも覚えのあることでしょう――あぁ! 申し遅れました。殿下、先日は我がクラヴェル家の商館へお運びのこと、この身にあまる誉れだと我が父もしきりに申しておりました」
「う、うん? ……うむ、そ、そうか。そうだな、そのほうの家は――そう、父親はクラヴェル商会の頭目ダニドであったな。うむ、わかっているぞ」
「さすがはイテュール王国第一王子カシウス・イテュイエ殿下。我が家のことまでご配慮いただけるとは、このジェレミー・クラヴェル身に余る光栄でございますではわたくしの提案を取り入れてくださるということでよろしいでしょうか?」
「うむ、わかればよろしい、わかれば――うん!?」
「ありがとうございます。不肖ジェレミー・クラヴェル、心より感謝申し上げるとともに粉骨砕身、殿下にお仕えしたく存じます」
「いや待て、ちょっと待て。誰がそんな提案を取り入れるなぞと――おい、ヴィドール!」
流れるようにしてジェレミーの提案という名の口車に乗せられそうになったカシウスが側近に助けを求める。
しかしジェレミーのほうが当然ながらうわてだった。
「あぁそういえば」
「今度はなんだ!」
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