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73.

 酒宴はここにきてからの感謝と、先日のお茶会に参加させてもらったことへの返礼という名目で開かれた。  いきなりふたりきりだとまた向こうが緊張してしまうかもと、文官らも招いている。ここ最近は彼らからの風当たりも強くはなくなっていた。  なにかのときのためにと父親が送ってくれた高級酒を振る舞い、ジェレミーはカシウスをもてなした。宴は格式ばったものではなく、なごやかに時が過ぎてゆく。カシウスはジェレミーがソファの隣に座るのを許し、酌も受けてくれた。  折をみて、そばに控えていたヴィドールがほどよく酔った文官らをカードに誘い、別室へと消えていった。口裏を合わせてもいないのにさすがである。  妙な感心をしつつもジェレミーはそろそろとカシウスとの距離を詰めた。  カシウスも酔っており、ふたりきりになったことに気付いていないようだった。声をかけても目蓋を閉じたまま「うん……うぅん」などと漏らすばかり、目を開けようともしない。  そっと腕に触れる。そこからてのひらまで指先を移動させ、手と手を合わせた。指と指を絡ませたらわずかに力がこもって握り返してくれた。  まだ目をつむったままのカシウスにくちづける。抵抗はない。食むようにしてくちびるを触れ合わせ、様子を窺うように舌でそこをなぞってもカシウスはおとなしくされるがままだった。

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