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 しょうがない。これはこれでかわいい王子様だ――と自身を無理矢理納得させ、にっこりと笑いかける。 「大丈夫ですよ、殿下」 「な、なにが、」 「だってほら、僕とカシウス殿下はそのような関係ではありませんから」 「そのような関係、とは……」  アルファとオメガであっても性交渉をしたからといって必ず子ができるわけではない。  とくにオメガであるジェレミーは発情期の時期かそうでないかに関わらず、行為のあとには必ず避妊薬を服用している。  そういった知識は一般常識として知れ渡っているものだし、カシウスとて知らないはずはないのだが、もしかしたらいまは混乱して頭から抜け落ちているのかもしれない(というかそうであってほしかった)。  だとしたら、ここでの説得材料はそれとは違うものがよいだろう。  そうジェレミーは判断した。 「カシウス殿下と僕は、番でもなんでもありません――番はご存知ですよね? ……えぇそうです、アルファがオメガのうなじを噛んで成立する、婚姻とはまた異なる関係。その番同士でもなければ愛し合っているわけでもない――とこうはっきりと申し上げるのは少々心苦しいのですが――」 「……」

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