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手に取った時点でふわりと匂いがした。包みを開けると紙きれがすべり落ちた。
『内緒で頼みますよ』――ジャンからの言伝。
包みの中身はシャツだった。匂いからしてカシウスのものだ。普段は近くに寄っても感受できないような匂いが発情期中はしっかりとわかる。
「あ……っ、カシウス、っ……」
その匂いを嗅いだ途端、さらなる熱が湧き上がり、目眩がした。
シャツを鼻先に押し付けたまま、下肢をまさぐる。雄の部分より雄を受け入れる孔のほうがせつなく疼いてたまらなかった。自分で指を突っ込んだって疼きは治まらない。ぐちゃぐちゃに濡れているのに渇いてゆく感覚ばかりする。
「カシウス……っ、カシウス……!」
呼んでも応えてくれる者のいない部屋で、ジェレミーはひとり耐えていた。
耐えるしかなかった。
やがて体力が尽きたころ、意識が途切れた。
寝ているあいだは狂おしい飢渇感からも逃げられる。
わずかばかりの安息に身を委ね、ジェレミーはカシウスのシャツをかき抱いたまま浅い眠りについた。
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