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 発情期が明けると、ジェレミーはカシウスの執務室へ連行された。  ジャンに身を清めるための湯を頼もうと扉を開けたところで城の兵士たちに両腕を抑えられ、わけもわからないまま連れて行かれたのだ。身支度を整えたいという申し出は聞き入れてもらえなかった。  執務室に入ると、汚れた身体のままカシウスのまえに立たされた。  室内にはヴィドールとカシウスのふたりしかいなかったが、それでも消え入りたい気持ちだった。  咳払いをしたヴィドールが重々しく口を開く。 「先日、城の兵士より訴えがあった。カシウス殿下のもとで客員として城に滞在しているオメガの者が手当たり次第に城内の男を誘惑し、不埒な行いに耽っている、と」  あぁそういうことになっているのか――  突然連行されたわけを理解し、ジェレミーはぐっと唇を噛みしめた。 「これは事実であるか」 「……」 「答えよ、ジェレミー・クラヴェル」  ヴィドールからの問いかけに、ジェレミーは答えられなかった。

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